2021年3月27日土曜日

本:『赤い砂を蹴る』石原燃(文藝春秋)

『赤い砂を蹴る』石原燃(文藝春秋)
芥川賞候補作。そして作者は、太宰治の孫で津島佑子の娘ということで有名。面白い作品だと思いますが、構成をもう少し読み易くしてもらえると…と思いました。劇作家だからでしょうか、登場人物のセリフは深みがありとても良いと思うのです。でも、小説って、セリフだけで物語が進むわけじゃないですよね。組み立てというか客観的な視線というか、そこがちょっと弱いというか、読み手が混乱するところを感じました。題材的にも、この作者はもっと書けるはず。期待したい。

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