2012年12月31日月曜日

2012年大晦日

2012年の反省
今年もたくさんの舞台・コンサートに足を運びました。本は残念ながらあまり読めなかった…。来年は、もう少し読書に力を入れたいものです。
初詣に行くかどうかわからないので、取りあえず、東京赤坂見附の豊川稲荷のお狐さまの写真で今年を締めくくりましょう。

映画:「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」名演小劇場 12月29日15:00~

「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」
昼食後、映画を鑑賞。
これはコンクールを目指す子ども達を追ったドキュメンタリー。ローザンヌ国際コンクールは知っていましたが、この「ユース・アメリカ・グランプリ」というコンクールは初めて知りました。
出てくる子ども達ーアラン、ガラ、ジョアン、ミケーラ、レベッカ、ミコ、ジュールスーは、それぞれ個性豊か。子どものみならず親も個性的だし、先生も個性的。それでも暖かい感じがするのは何故か?と思いました。
多分それは「アメリカ」という国が持つ一つの暖かさなんだと思うのです。コンクール自体は、優勝者にプロの道が開かれる権威のあるコンクールだし、この映画が取り上げた子ども達は才能もあり、努力もしている。でも、予選の時から出場者に送られる拍手、保護者たちの見つめる視線、ちょっとギスギスしながらも暖かい。「努力する人、応援します!」「チャンスは誰にでも平等にある!」という姿勢が、アメリカという国なんだと思いました。
それぞれも子ども達について述べたいことは多々ありますが、シエラレオネの孤児院から引き取られたミケーラには、その養父母を含めて、やっぱり涙します。
どの子も、夢をかなえて貰いたい。

Issare shu 昼食会 12月29日

年末恒例の昼食会。今年は、伏見のイタリアンにしました。イタリアンですが、和食のテイストが入ったあっさり味。どのお皿も美味しくただきました。次回は、太陽をいっぱい浴びた野菜のおいしい「夏」に来ようと思います。きっとまた違った美味しさに出会えそう!
写真はデザートの「ル・レクチェ」のコンポート。丸ごとだったので、見事見事!

舞台:「祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹~」KERAバージョン 12月26日(水)13:30~

「祈りと怪物~ウィルヴィルの三姉妹」KERAバージョン
HPで、3幕4時間10分(休憩時間10分ずつ含む)ということを知ったとき、「これは大変!」と思ったのですが、この舞台、とても面白かったです。長さもなんのその、作品世界にどっぷり浸ることができました。ケラの作品は、良いです!!パンフレットで、山西さんが「大きな世界を描いた作品」と述べられていますが、まさにその通り。「ここではないどこか」に、観客を連れて行ってくれます。
帰り、1月の蜷川バージョンのポスターを見ながら、誰がどの役になるのか??と話し合いました。1月も楽しみです!

SMAPショップ 12月25日夜

SMAPショップへ。
18:40頃赤坂に着いたところ、整理券無しで19:00から入場できる列に並ぶことができました。一昨年は、友人に送ろうと結構いろいろ購入したのですが、今年はシンプルに購入。娘はDVD・CDと重い荷物になりました。




舞台:「五右衛門ロックⅢ」 12月25日(火)14:00~ シアターオーブ

「五右衛門ロックⅢ」
「五右衛門ロック」をゲキシネで観て、これはナマを見に行かねばと、「五右衛門ロックⅡ」に申し込んだのですが、日時の選択を誤ったか、チケットが取れず…涙でした。
今回「Ⅲ」ま満を持してチケットゲット!
新感線らしい、爆裂舞台でした。これでファイナルなの???

ひるがの高原 12月24日昼

用事があって、北の方へ。途中、ひるがの高原SAにて休憩。
天気予報では、「雪」でしたが、到着時は「晴」。
青空の下の雪景色が綺麗でした。夜になると、スキー場のナイター営業の灯りが見えて、幻想的な風景になります。
南国出身の友人は「雪!」と感激しますが、子どもの頃から雪と付き合ってきた身には、「綺麗だけど…」とも思うのです。3か月間付き合うのは…大変なんですよ!(北海道の雪と寒さに比べると、まだ雪だけの本州はましかもしれないけど)

2012年12月22日土曜日

朗読と演奏「月~音楽と朗読ですごす豊かなひととき」5/R HALL 12月17日(月)14:00~

「月~音楽と朗読ですごす豊かなひととき」
朗読:石田麻利子
演奏:パリョーソ(ハーモニカ 続木力 ピアノ 谷川賢作)
プログラム 『山月記』(中島敦)『デューク』(江國香織)

とても豊かなひとときでした。もっと、朗読が聞きたい!そう思いました。

コンサート:「Melodies of Crystal」 練馬文化センター小ホール 12月16日13:30~、18:30~

「Melodies of Crystal」

展覧会:「手の痕跡」 国立西洋美術館 12月16日(日)午前

「手の痕跡」
都美の「メトロポリタン展」に行こうかと思ったのですが、混んでるだろうなぁ…と足がすくみました。そこで、所蔵品を中心とした西洋美術館の展覧へ。
ロダンを中心に展示されていますが、これらの彫刻の持つリアリズムは近代的です。古代やルネサンスの彫刻の持つ開放的でありながら静止した肉体の美しポーズとは異なり、一つのポーズの前・後の物語を感じます。人物の胸像も、ここに到る人生を思わせる。
いかにもドラマを感じさせる作品「接吻」は、お芝居の1シーンのように美しいです。そして、同時に出品された「バルザック像」は、人生・時代の重さを提出しているよう。
所蔵品だからと言って、全部が展示されているわけではないので、ロダンが好きな方、彫刻が好きな方、是非この機会にご覧になってください。

ロダン「接吻」

ブールデル「わが子を捧げる聖母」

そして、ついでに常設展もご覧になることをお勧めします。「お買い上げ」が必ず見るかるハズ。



ドニ「踊る女たち」

舞台:「トロイアの女たち」東京芸術劇場 プレイハウス 12月15日(土)18:00~

「トロイアの女たち」
学生時代、岩波ホールでキャサリン・ヘップバーン主演の映画を見ました。もしかすると、ギリシャ悲劇に触れた最初?色黒映画だったと思うのですが、中々インパクトが有りました。
今回の舞台は、15人のコロスがそれぞれ5人ずつ日本人・ユダヤ人・パレスチナ人となっており、コロスのセリフがすべて3つの言語で繰り返されました。 コロス以外の配役は振り分けられており、これは一人が演じるので、セリフは1回。
その効果も有ったのか、主演のヘカベとコロスの物語と感じました。力強さ、嘆き、怒り、諦め、言葉と心の一体性と乖離、それらすべてが、ヘカベとコロスから生まれていました。
蜷川作品としては、夏の「トロイラスとクレシダ」の続きの話とも取れるのですが、シェイクスピアの持つロマンシズムは、この作品には無い。廃墟に佇む辛さが身に沁みる作品です。

展覧会:「ジョルジュ・ルオー I ♡CIRCOS」 パナソニック汐留ミュージアム 12月15日(土)昼

「ジョルジュ・ルオー I♡CIRCOS」
ルオーを知ったのは大学に入ってから。真正面を向いたキリストの絵が有名。額縁まで塗られた厚塗りが印象的。
この展覧会では、ピエロを描いた絵がたくさん展示されていました。一口に「道化」と言っても、色々種類が有るらしいという事は以前から知っていましたが、この展覧会で、色々知りました。展示会場は広くはありませんでしたが、中々充実した展覧会でした。

2012年11月30日金曜日

展覧会:「日本美術の至宝‐後半」 名古屋ボストン美術館


「日本美術の至宝‐後半」
前半展は空いていたのに、後半は…結構混んでいました。掛け軸や屏風絵は、混んでいてもそんなに気にならないのですが、絵巻物は、展示が平台置きなので、どうしても観にくくなります。「空いている所から見てください」と警備の方が声をかけてくださるのですが、絵巻物はちゃんと右から見ないと意味がないのです。ですから順番をついて見ました。
最近絵巻物の面白さに目覚めたので、やっぱり楽しい!
その他の作品では若冲の「鸚鵡図」。この厚塗りの奇妙な立体感、そして、鸚鵡の乗っている華やかでデコラティブなそして妙に平面的な止まり木…。
江戸時代の文化の多様性を感じます。

映画:「北のカナリアたち」 ピカデリー 「危険なメソッド」伏見ミリオン座

「北のカナリアたち」
風景が綺麗。北の島の四季が美しい。そして、子ども達が歌うシーンが心に沁みます。湊かなえの原作という事ですが、それほど「いや~な気持ち」にならないのは、やっぱり「小百合映画」だkらでしょうか。

「危険なメソッド」
こちらは「いや~な話」。でもクローネンバーグだからもっとグロっぽい話かと思ったら、意外と理性的な話。でも。女性が見たら確実に気分が悪くなる話。実話がもとになっているらしいですが、男の嫉妬は、女の嫉妬の何層倍。それにつぶされそうになる女性たちの選択は??100年近くたちましたが、人間関係の複雑さは、今も昔も変わらないものですね。

コンサート:「藤村実穂子メゾ・ソプラノリサイタル」しらかわホール 11月20日(火)19:00~

「藤村実穂子リサイタル」
藤村実穂子(メゾ・ソプラノ)
ヴォルフラム・リーガー(ピアノ)
プログラム
シューベルト
 :水に寄せて歌う D774
 :湖のほとりで D746
 :ゴンドラの漕ぎ手 D808
 :湖上で D543b
 :流れ D693
Franz Schubert
 :Auf dem Wasser zu singen, D774
 :Am See, D746
 :Gondelfahrer, D808
 :Auf dem See, D543b
 :Der Fluss, D693
マーラー:『亡き子をしのぶ歌』
  いま太陽は輝き昇る
  なぜそんなに暗い眼差しか、今にしてよくわかる
  お前のお母さんが戸口から入ってくるとき
  ふと私は思う、あの子はちょっと出かけただけなのだと
  こんな嵐に
Gustav Mahler:Kindertotenlieder
  Nun will die Sonn’ so hell aufgen´n
  Nun seh´ ich wohl, warum so dunkle Flammen
  Wenn dein Mutterlein tritt zur Tur herein
  Oft denk’ ich, sie sind nur ausgegangen
  In diesem Wetter
ヴォルフ:ミニョンの歌
  ミニョンの歌Ⅰ 語れとは言わないで
  ミニョンの歌Ⅱ ただあこがれを知る者のみが
  ミニョンの歌Ⅲ この姿のままで
  ミニョンの歌 君よ知るや南の国
Hugo Wolf:Mignon Lieder
  MignonⅠ Heis mich nicht reden
  MignonⅡ Nur wer die Sehnsucht kennt
  MignonⅢ So last mich scheinen
  Mignon Kennst du das Land
R.シュトラウス
 :献身 op.10-1
 :何も知らず op.10-2
 :夜 op.10-3
 :もの言わぬ花 op.10-6
 :サフラン op.10-7
 :チェチーリ op.27-2
Richard Strauss
 :Zueignung, op.10-1
 :Nichts, op.10-2
 :Die Nacht, op.10-3
 :Die Verschwiegenen, op.10-6
 :Die Zeitlose, op.10-7
 :Cäcilie, op.27-2

同窓会in京都 「木乃婦」

同窓会 in 京都「木之婦」
子どもの幼稚園の同窓会。といっても、同級生でもなく(笑い)、小さな幼稚園に一緒の通った3人(男一人女二人)の親子の集まりに、先生一人という顔ぶれ。
三人は、結婚した子、東京で仕事の子、外国暮らしの子と、様々。 集まるのも、配偶者を含めて集まれる人だけとなりましたが、直ぐに20数年前の気の置けない状態になり、いろいろ語り合って楽しいひと時でした。
今回は先生のご紹介によって「木乃婦」での日本料理の会食。う~ん。リッチ!!使われている器がすべて「秋の器」。季節が変われば料理も器も変わるのでしょう、さすが京都です。
年に一度くらいは、こんな贅沢も良いものです。

外国の昔話 11月のおはなし会に参加して

昔話に限らず、外国の文学は「翻訳」がつきもの。翻訳によって随分印象が変わります。
数年前、岩波少年文庫『最後のひと葉』 (オー・ヘンリー)を読んだとき、「ああ、これは今の話になった」と思いました。主人公のスーの話言葉が、私の知っている10代の女の子の言葉になっていたのです。その為、とても身近な物語になりました。勿論、これは100年前の物語なので、「今の言葉」に翻訳するのが正しいのか、という問題はあると思います(原作はとても平易な英語なので日本の高校生でも読めますが、今のアメリカ人が読んだら、オー・ヘンリーの英語はどのように感じる英語なんでしょう?私達が漱石や鴎外や志賀直哉の短編を読むとき感じるような“何か”はあるのでしょうか?)。
同じように、昔話の翻訳もいろいろ感じることがあります。翻訳によって随分感じが変わりますから。グリムの昔話は、モノによっては方言が入っているものもあり、そのあたりをどう処理するかで印象が変わります(方言が入っていなくても、所謂「~じゃ」とか「~なよ」とかの語尾処理が、昔話はされやすい)。
そういう処理が心地よい翻訳も有れば、いかにも取ってつけたような文章になっているものもある。それら多くの翻訳の中から、自分で「これだ」と思うネタ本を見つけるのは、結構センスを問われるというか、選んだ人のキャラクター・価値観が反映されるので、興味深いことです。
日本の昔話も同じで、どういう「本」を選ぶかで、結構その人の読書傾向が判ったりします。
良いとか悪いとかではないのですが、私も気をつけなくちゃね!反省。

舞台「日の浦姫物語」 コクーン 11月15日13:30~

「日の浦姫物語」

展覧会:「巨匠たちの英国水彩画展」 bunkamura ザ・ミュージアム 11月15日午前

「巨匠たちの英国水彩画展‐マンチェスター大学ウィットワース美術館蔵」
この展覧会は、岡崎市美術博物館で開催されているとき「行きたい」と思った展覧会。でも、いけなかった…のです。結局、bunkamuraで行くことに。
この展覧会は「お買い上げ作品」続出。玄関でも、リビングでも、床の間でも、じゃんじゃん飾れますぞ。ジェーン・モリスがモデルのロセッティの絵も、コープの描いた名もなき少女の横顔も素敵。
勿論、水彩画ならではの風景画は皆美しい。ターナーのけぶるような空気感は、水彩画でもうっとりします。
ところで、会場ではリトグラフも多数売っていたのですが、面白かったのは、絵として優れている「火事」の絵は一つしか赤丸が付いていなのですが、心地よい綺麗な湖の絵には10個以上の赤丸が!
絵をビジネスとして成立させるには、絵の出来もさることながら、絵の主題鑑賞者にとっての気持ち良さも大事なんですね。
 ターナー

 ロセッティ

 コープ

ブレイク
う~ん、ブレイクの絵は…とても好きなんですが、「お買い上げ」しても押入れの中に仕舞いそう…です。

舞台:「楽園」モダンスイマーズ 吉祥寺シアター 11月14日19:30~

「楽園」
「まほろば」が良かったので、蓬莱竜太の本拠「モダンスイマーズ」の作品を見ることにしました。舞台作品でしか表現できない演出は面白かったです。この後、20年間、彼らはどのような思いを抱えて生きたのか?あの事件は、その20年間にどんな影響をもたらしたのか、もたらさなかったのか。「今」を観客に知らせる時のあの音楽は「痛み」を連想させますが、どんな痛みだったのか?それが気になりながら劇場を後にしました。

展覧会:「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」 国立新美術館 11月14日午後


「リヒテンシュタイン展」
大変「華麗」な展覧会でした。二つの少女の絵は「カワイイ!」の一言ですが、「お買い上げ」対象ではありませんでした。とっても可愛いのですが、なんとなく「他人の可愛い子どもの絵を我が家に飾ってもなぁ…」という気持ちになるのです。この気持になる理由は??
同じ可愛い女の子ということで、ベラスケスの「マルガリータ」を連想すると、これは作品が大きいのですが「買ってもいいかも」と思う。 モデルが特定されるから、「イヤ」というわけじゃない。では、特定の女の子じゃないフェルメールの作品(真珠の耳飾りの絵はそれほどとも思いませんが取りあえず上記2点より“買う”の気持ちが働く)と比較して考えるに、あまりに生々しい感じがするのでてが出ないのか?でも、生々しい「麗子像」は「買い」ですよね、個人的には。
ということで、バロックの芸術の持つ「華麗さ」が私の気持ちを合わないのね…という結論になりました。
展覧会自体は、中々リッチな気持ちになって良かったんですよ。

2012年10月27日土曜日

展覧会:「生誕100年記念 守屋多々志の世界」 大垣 10月18日(木)昼

「生誕100年守屋多々志の世界」
第1会場 大垣市立スイトピアセンター アーツギャラリー
第2開場 大垣市立守屋多々志美術館
 雨あがりの中、大垣に出かけました。
2年程前、友人から「ウィーンに六段の調」という絵が面白いから(音楽史の観点からも)観に行くように言われてました。今回、色々な作品が展示されるというので観に行きました。
まず、第2開場へ。代表的大作が展示されていました。中でも目を引いたのは、「ウィーン~」と「平家厳島納経」。また、藝大の卒業制作の下絵も興味深かったです。この方の作品は、50~70代に描かれた作品がとても力があり丁寧に作られた統一感もあると思いました。
第1会場では、源氏物語を題材にした扇面画が並び、雅な世界を作っていました。第2開場の作品でも感じましたが、清々しい青・緑と華やかな鴇色・橙色の組み合わせという伝統的な日本画の世界と、油絵を思わせる黒・茶を重々しく使った作品の2種類が特徴的です。個人的には、清々しい作品が素敵だと思いました。

芸術家にとって「旬な時」ってやっぱりありますよね。生涯を通じて同じスタイルを追及する人、年を重ねるごとに変身する人、人生の有る一時に輝く人(所謂早熟の天才?)、苦節何年最後の最後に輝く人(死んでから評価されるという人?)…。どれが本望なんでしょうか?

2012年10月17日水曜日

本:『少年は残酷な弓を射る』(上・下) ライオネル・シュライヴァー(イーストプレス)


















 『少年は残酷な弓を射る 上・下』ライオネル・シュライヴァー(イーストプレス)
7月に観た映画の原作。主人公エヴァが夫のフランクリンに出す手紙という形式の一人称文学。 ですから、すべての視点がエヴァの視点。過去も現在も息子の事も娘のこともあの「事件」のこともそれに到るすべての事象が、彼女の視点で語られる。客観的に語られるわけではないので、多分様々なことは歪んでいる。でも、私たちの世界はすべて自分を通してしか見えない訳で、そういう意味ではすべては歪んでいる。主人公エヴァは、女性から観ても好感は持てないところが多い人ですが、自分の気持ちに正直であり、雄々しいところがある人。そこはこの作品の救い。
それにしても、いろんな出来事すべて「卵が先かニワトリが先か」ということになると…です。「愛」「悪」を巡る家族の闇は深い。「リチャード三世」を観た後なので特に感慨深い読書となりました。



展覧会:「お伽草子‐この国は物語にあふれている」 サントリー美術館 10月13日午前

「お伽草子-この国は物語にあふれている」
読書活動にかかわっているせいか、昔話は好き。元々「縁起物」の話は好きだったのですが、今回のお伽草子物に絵巻は楽しい!!特に動物が主人公のものは、絵がとっても素敵。個人的には「小藤太物語」という雀が主人公の絵巻が良いなと思ったのですが、絵葉書が無くて残念!
絵巻って、話が流れて行き、アニメみたいなんですよね。おまけにお伽の場合内容が「ファンタジー」なので、益々アニメ。庶民の物という事でこれまではあまり大事にされてこなかったのかもしれませんが、是非世界に紹介してほしい日本の財産です。同時に、今の子ども達にも伝えたい物語です。

コンサート:「チェロ2だいによるティータイムコンサート」 スタジオ1619 10月13日(土)15:20~

「チェロ2台によるティータイムコンサート」
今回は「舞曲」が中心。ですから、軽い楽しい曲が多かったので、楽しく聴けました。「おたのしみ」での藤娘の二重奏は、チェロという楽器にあっているように思え、興味深かったです。次回は何月頃かしら??

2012年10月11日木曜日

舞台「リチャード三世」 新国立劇場中ホール 10月4日(木)13:00~

「リチャード三世」11列48番
先年の「ヘンリー6世」の続き。なかなか面白い演出だと思いました。夢のシーンも綺麗でしたし、最後のヘンリー7世は「カッコイイ」!でも、8月の「子供のための~」でも思いましたが、「リチャードの悪の魅力」となるとどうなんでしょう?結構場当たり的な悪事に思えるし、歌舞伎の「色悪」的魅力も無いし…。その意味ではコメディに見えてくる。まぁ、エリザベス一世(シェイクスピア時代の統治者)のおじい様を賛美する方向に向かう作品なので仕方ないのかしら。
今回印象に残ったのは、女性たち。マーガレット、エリザベス・グレイ、アン、ヨーク夫人。リチャードを巡るこの女性たちは、皆、リチャードを憎んでいる。「愛されない人・リチャード」の悲劇なのでしょうか。中空に現れる木馬に、愛に飢えているリチャードが被るように思います。この点が、今に通じるテーマなのかもしれません。
ところで、夢に出てくる亡霊のエドワード四世のセリフで「リッチモンド」と「リチャード」とが頭の中でぐちゃぐちゃになった…気が…。やっぱり「大河ドラマ」って馴染みがないと観客も理解が難しいですよね。

展覧会:「オープンスペース2012」東京オペラシティ4F NTTインター・コミュニケーション・センター 10月4日午前

NTT ICC「オープンスペース2012」
BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」で紹介されていた展覧会。デジタルアートのインスタレーションは、2005年の愛知万博のとき体験しましたが、近年の進化は目を見張ります。ただ、「驚き」は長続きはしないので、じっくり沁み込むような作品となると数は限られます。この中から先に進める作品はいくつあるか?心に長く残る作品はいくつあるか?また、その内容は??

舞台:「エッグ」(野田地図)東京芸術劇場プレイハウス 10月3日(水)19:00~

「エッグ」2回目F列15番

2012年10月2日火曜日

2012年9月24日月曜日

コンサート:「NHK交響楽団メンバーによる室内楽シリーズ in TAJIMI 2012」 9月23日(日)16:00~

「NHK交響楽団メンバーによる室内楽シリーズ」
プログラム
ドボルジャーク:弦楽四重奏「アメリカ」
オッフェンバック:チェロ二重奏曲
シューベルト:弦楽五重奏曲

2012年9月16日日曜日

本:『決壊 上・下』平野敬一郎(新潮社)

『決壊 上・下』平野敬一郎(新潮社)
夏休みに長編を読もうと思い、まず取り掛かったのは『半島を出でよ』(村上龍 幻冬舎)でした。これが、字がびっしり…読みだせば結構読めたのですが、何しろ登場人物が多い。おまけに『昭和歌謡大全集』の登場人物が出ているらしいのですが、『昭和~』を読んだのは10年位前…。ええ、どんな立ち位置の人だったか???思い出せない(当然です)。でも『昭和~』の本は何処?
ということで、挫折…となりました。また、機会があれば読みたいですけど。

そこで、というわけではないのですが、図書館で目に入った『決壊』に挑戦。こちらもかなり字がびっしりなのですが、なんとか読破。そしてぐったり疲れました。何しろこの小説は読み手が主体的に物語にかかわり、主人公の気持ちを敷衍しなければいけないわけで、その作業がとても大変。単に筋を追っているだけでは、この物語の本質を見失うのではないでしょうか。何度も読み返す必要がありそうです。そして、その都度、読後感が違うのでしょう。

本:『世界で一番美しい元素図鑑』セオドア・グレイ著(創元社)

『世界で一番美しい元素図鑑』セオドア・グレイ著(創元社)
これは中々楽しい本。元素を周期表に従って説明しているのですが、まず、その写真の面白さに引き付けられます(結晶や液体の純化物の写真もそうですが、見開きの右ページにランダムに並ぶ元素の実用的姿が面白い)。そして、まるで「漫談」のような 語り口の説明文が楽しい。思わずくすっと笑えるものが多数あります。周期表も最後の方になると、サイエンスも結構生臭いものだとなっていきますし、最後の最後、著者の写真に到って、この本のすごさが…!
大判ですし、カラー印刷の為重い本なのですが、是非皆さん図書館で手に取ってください。別に科学的知識が無くても楽しめます(もちろん科学→化学が好きな人なら、突っ込みながら楽しめるハズ)。

映画:「踊る大捜査線‐THE FINAL 新たなる希望‐」 ミッドランドスクエアシネマ 9月16日(日) 09:40~

「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」
9月8日夜には「踊る2海外バージョン」のテレビ放映がありました。この映画は映画館では観なかった…(「踊る1」は映画館で観たのですが)。15日夜は「踊る3」の放送(これはちゃんと映画館で観ました)。そして、本日7日封切りの「踊るFINAL」。「踊る3」より面白かったです。きちんと本筋が描かれていて、人々がすべてそこへ集約されていく。もう1回観ても良いかなと思います。
それにしても、休日の映画館は何年振りだったのですが、すんごい人人人…。次回は、平日に来ますぅ…。

コンサート:「GIFT of SMAP-CONCERT TOUR'2012-」 9月13日(木)18:30~

「GIFT of SMAP」
ナゴヤドームでのコンサートに行ってきました!やっぱり「スター」だよね!!