2020年1月30日木曜日

本:『渦 妹背山女庭訓 魂結び』大島真寿美(文藝春秋)

『渦 妹背山女庭訓 魂結び』大島真寿美
江戸の浄瑠璃作者・近松半二の生涯を描いた作品。この作品で直木賞受賞。ということで、これは結構待ちました。
この作者の作品では『ピエタ』が好きなのですが、『ピエタ』も『渦』も人々の生涯を描いていながら、どこか醒めた感じというか「この人がものすご~く好きなんじゃ」という熱い情熱ではなく、心中ものの道行きのような一抹の寂しさを感じる作風・語り口です。そこが好きかどうか? で評価は分かれるのでしょう。『ピエタ』では、そこが好きだったのですが、『渦』ではもっと熱量が有ってもいいかもしれないと思いました。次回作は?
ところで、4月、文楽を鑑賞しに大阪へ遠征を予定中。操浄瑠璃をしっかり拝見です。

本:『約束された移動』小川洋子(河出書房新社)1月読了

『やくそくされた移動』小川洋子(河出書房新社)
“移動する” 六編の物語。どの物語も好きですが「約束された移動」と「巨人の接待」は書物が関係するので印象的。「約束~」のロイヤルスイートルーム、是非是非泊ってみたい!
心惹かれたのは「黒子羊はどこへ」でしょうか。『小箱』に通じる生と死のイメージが好きなのかしら。


展覧会:「ブダペストーヨーロッパとハンガリーの美術400年」国立新美術館 1月29日(水)

「ブダペスト-ヨーロッパとハンガリーの美術400年」
 チラシの「紫のドレスの婦人」は観たことのない絵画。ハンガリーって知ってるようで知りませんよね。
ルネッサンスから18世紀までの作品が紹介されいる第1部では、なんといってもクラーナハ、そしてグレコでしょうか。まぁ学生時代からさんざん観てきた分野。ウィーンのはグレコ作品が無かったのですが、ハンガリーには有るのね。
第2部19世紀・20世紀初頭では、印象派の作品も紹介されていますが、ビーダ―マイヤーのヴァルトミュラーや昨年新宿で観たドービニー、先月見たハーグ派のイスラエルスの作品、そしてハンガリーの画家たちの作品が興味深いです。
こちらの展覧会、思ったより空いていました。ゆっくり拝見できてうれしかったですが、第2部の部屋には、休憩用に椅子が…無い…。結構作品点数が多いので足が、腰が疲れました…、トホホ。


展覧会:「ミナ・ペルホネン/皆川明 つづく」東京都現代美術館 1月29日(水)午後


「ミナ・ペルホネン/皆川明 つづく」
ミナ・ペルホネンのテキスタイルが好き。新聞掲載のイラストも面白い。これは行かなくては!と足を運びました。

会場の壁を埋め尽くすように展示されている洋服はとてもすてき。でも目がちかちかするようなことはありません。
圧巻は、ミナの服を現在着用中という方々から借り出し展示されいる部屋。それぞれのキャプションに人生を感じます。「着ること・纏うこと」は文化なのだ、毎日の営みの中でしっかり地に足を付けて暮らすことの中に美しさがある、それを感じました。
会場入り口のテキスタイル-私のお気に入りも!
ドレスーどれを選ぼうか?
購入するとしたら…
購入するとしたら…
購入するとしたら…
超カワイイ!
会場最後の作品


展覧会:「ハマスホイとデンマーク絵画」東京都美術館 1月29日(水)午前


「ハマスホイとデンマーク絵画」
国立西洋美術館所蔵の「ピアノを弾く妻イーダのいる室内」というハマスホイの絵は、常設展では印象的な場所に展示されていて、いつも心安らかになるというか、静かな常設展の雰囲気を深く味わう作品ですー今回都美でも展示-。この人にフューチャーした展覧会。
ビーダ―マイヤー的なデンマークの市民生活を描いた作品群や、ハマスホイと同時代の作家たちヴィゴ・ヨハンスンやピーダ・イルステズの家族絵画は、暖かく心豊かになります。
スケーイン派として紹介されている漁師たちの絵は昨年の「モダン・ウーマン-フィンランド美術を彩どった女性芸術家たち」を思い出しました。
そしてハマスホイの室内画。人が描かれていない室内が好きです。一見生活感を感じませんが、よく見るとどこかに微かに人の気配が…。質素な暮しを感じると、モノにあふれた現代の生活を煩わしく思う自分を発見します。






風景:はとぽっぽ 1月29日(水)

はとぽっぽ(上野公園)
鳩って、常に動き回っているというイメージが有るのですが…。芝生の上で日向ぼっこの鳩たちです。


2020年1月27日月曜日

風景:公園の花「木瓜」「カラスノエンドウ」1月25日(土)

「木瓜」
今年は沢山咲いてます。実もたくさん成るか?

「カラスノエンドウ」
ちょっと早すぎない?でもスズメノエンドウの葉もたくさん出てます。春の植物はそろそろ頭を出し始めているのかしら?


展覧会:「コートールド美術館展-魅惑の印象派」愛知県美術館 1月24日(金)夜


「コートールド美術館展-魅惑の印象派」
これは充実した展覧会です。特にセザンヌが好きな私にとって、とっても素晴らしい展覧会。もう一度足を運んでもいいかもと思いました。どの作家も、とにかくいい作品ばかりです。う~ん、選べない!!!!ですね。
それしてもこういうコレクションを築いた実業家って凄いですね。日本にも明治・大正期にはいましたが、これからの時代、こういう「メセナ」的立場の人って出るのかしら?コレクションを作るには、それなりの財力と興味と知識と目利き能力が必要です。財力が有っても、残りの要素が無ければね…。アーティスト村上隆のコレクションはかなりすごいらしいのですが-数年前横浜美術館で展覧会がありましたよね、行けなかったけど-。

会場の撮影スポット
第2撮影スポット



展覧会:「岸田劉生展 没後90年記念」名古屋市美術館 1月23日(木)午前

「岸田劉生展 没後90年記念」
これは興味深い展覧会。岸田劉生って結構「なんでも描ける」人だったんですね。そして彼の頭の中は、目まぐるしく変化していき、まるで絵画の歴史を一人で辿っているかのようですーそんなに長い人生でもないのに-。「麗子像」が有名ですが-今回も多数出展中、昨年秋、東京近代美術館でも1点拝見-、個人的には「風景画」が好きです。土と道と空を描いた作品の「青空」の色と「地面」の色の対比が好き。近代美術館所蔵の重要文化財作品-名古屋には来なかった-やメナード美術館所蔵の作品、見ていて飽きません。自信たっぷりな「自画像」も必見。
会場前撮影スポット
撮影スポットーおちゃめです
メナード美術館所蔵「道と電信柱」




風景:ヤドリギ&ダム 1月22日(水)

ヤドリギ
毎年、この時期になると「ヤドリギ」がはっきり見えます。日本では高地でないと見られない?のでしょうか。それとも木の種類の関係?街中で見るもとが出来ません-ドイツやオーストリアでは公園で見ることができます-。常若のシンボル「ヤドリギ」です。

ダム
今年は雪が少ない。例年は「冬の雪景色」の中のダムなのに、これでは「雪化粧」レベルです。こんなに雪が少ないと、夏まで水が持つのか心配になります。


風景:日本水仙 1月20日(月)

日本水仙
日本水仙は早く咲きます。今年は暖かいから早のかと思ったのですが、開花は例年通りですね。長く楽しめる花です。

本:『ボランティアとファシズム‐自発性と社会貢献の近代史』池田浩士(人文書院) 1月読了

『ボランティアとファシズム‐自発性と社会貢献の近代史』池田浩士(人文書院)
新聞の書評を見て気になっていた本。私も「地域でのボランティア活動」をしている関係で興味を持ちました。基本的には専門書、特にファシズムとの関係を研究されています。
自発的と言いながら、どこかで「上からの無言の圧力」に変わっていく様子を論じていますが、ボランティア活動が陥りがちな「独りよがり」の持つ危険性も十分感じることが出来ました。
「正しいとされていることを、その困難さゆえに回避するのではなく、進んで行ない、しかもそれを自分のためではなく他者のためにするーこれを実行しているときという思いをいだくとき、人は自分自身も周囲の現実も見えなくなりがちだ………その自分の行ないが現実のなかでどのような意味を持つのか、この現実のなかで生きる誰にとって具体的に意味を持つのかを、あらためて問う……」(P285より)
常に心していたい文章です。

2020年1月15日水曜日

風景:1月の花

蠟梅
昨年ほどではありませんが、今年も咲きました。今年も暖冬気味のせいか、蕾を鳥たちにかじられることもなく、1輪1輪咲いています。来年も咲きますように!
 山茶花
こちらもたくさん咲きました。
花が終わったら枝切りをしなくては!




舞台:「壽 初春大歌舞伎」大阪松竹座 1月13日(月・祝)11:00~ 16:15~

壽 初春大歌舞伎 大阪松竹座
新春、大阪で歌舞伎を観ることにしました。
昼の部
お秀清七九十九折
大津絵道成寺
艶容女舞衣 酒屋
上方の人情物は、心が乗る話と若干「なんでやねん」になる話があります。「九十九折」は心が乗る話。でも、最後「お金は持ってくのね…」とそこが「どうして?」でした。
「大津絵道成寺」は楽しい。お正月にふさわしい華やかさ。歌舞伎ならではの目に麗しい作品です。「酒屋」はどちらかというと苦手な話。現代人の常識とは違う義理人情でしょうか。
夜の部
義経千本桜 川連法眼館の場
夕霧名残の正月 由縁の月
大當り伏見の富くじ
「四の切り」は超有名な場。今回は?う~ん、ちょっとね、色々考えました。特に思ったのは「ニン」でしょうか。「夕霧」はとても美しい舞踊劇。初見ですが、これは気に入りました。上方らしい柔らかさと儚さを感じました。
そして「大當り」今回の遠征はこれが主眼。いやぁー、楽しい!ほろっとさせるところ、人情の粋を感じるところ、悪役もまた楽し、すべてが丸く収まる様子、お正月らしい心がほっこりするお話でした。所々に「歌舞伎ネタ」が織り込まれているのでしょうが、私が理解できたのは「篭鶴瓶」の太夫のほほえみと「斧定九郎」の50両だけでした…。もっと歌舞伎を観なくちゃね!




2020年1月10日金曜日

本:『小箱』小川洋子(朝日新聞出版)

『小箱』小川洋子(朝日新聞出版)
2019年10月に出版された長編新作。町の設定等はかなり不自然なのですが-この町の人々はどうやって生活物資を調達しているのかとか、出てくる以外の「子ども」が存在するのかとか-そういうことにとらわれってはいけないのだと思います。
これは一種のデストピアの物語なのだと思います。静かに静かに滅びていく世界の中で
「亡くなった子どもの魂は成長している」ということが主題となった「おくりびと」たちの心を描きつつ、私たちの中の孤独を語っているのだと思います。
昨年見た塩田千春展の「魂がふるえる」「たましいってどこ?」を思い出しました。

本:『いつも彼らはどこかに』小川洋子(新潮社)

『いつも彼らはどこかに』小川洋子
動物を冠した8つの短編集。どれも小川ワールドですが、「愛犬ベネディクト」が一番好きかな。

演奏会:名古屋フィルハーモニー「しらかわシリーズvol.34 シュレンベンルガーのR.シュトラウス」しらかわホール 1月9日(木)18:45~

「シュレンベンルガーのR.シュトラウス」
プログラム
歌劇「カプリッチョ」作品85より弦楽六重奏曲(弦楽合奏版)
オーボエ協奏曲ニ長調
管楽器のためのソナチネ第2番変ホ長調「楽しい仕事場」
アンコール曲 ブリテン オヴィデウスによる6つの変容より「パン」

R.シュトラウスの曲を聴くことは少ないです。特に室内楽のような小編成の曲は初めてでしょうか。全体を通しての印象は、う~ん、よく判らない…でも眠くもならない…。
オーボエ協奏曲は素敵でした。流れるようなソロが素敵。管楽器の合奏曲も迫力があって弦楽合奏とは違った音の重なりが楽しめました。
一番好きだったのはアンコール曲。いかにも「木管楽器」という感じと、ちょっと謎めいたギリシャを思わせる色合いが素敵でした。

舞台:「神の子」ウィンクあいち 1月8日(水)14:00~

「神の子」
赤堀の作品を観たいと思っていきました。展望のない生活を送る人々-警備員の男三人はもちろん、ボランティア活動をしている人たちも-の物語ですが、言いよどむ姿にはどこか哀愁があり共感を呼びます。決して後味の良い物語ではありませんが、彼ら彼女らのその後は気になりますよね。でんでんさんが素敵!



2020年1月6日月曜日

風景:藤城清治の絵

藤城清治の絵
10年くらい前、教文館であった展覧会の時購入した絵です。やっと額装しました。
以前よりの約束で、中の1点は今回「お嫁入」。かわいがってもらってね!

風景:ビーガンメニュー

ビーガンメニュー
ここ数年話題のビーガンメニュー。上野駅内にもその手のお店が出来ました。「生姜焼き」を頼んだのですが、ひき肉風のメニューの方が良かったかもです。

風景:東京国立博物館 1月4日(土)夜

東京国立博物館
歴史ある建物は、どの時間でも素敵です。内部も素敵!
階段
貴賓室



展覧会:「博物館に初もうで」「新春名品」東京国立博物館 1月4日(土)夜

「博物館に初もうで」
今年は子年。ということで「ねずみ」にまつわる所蔵品が展示されています。 カワイイ置物や水滴も良かったですが、数年前サントリー美術館で観た「鼠草紙」でまた出会えたのが嬉しかったです。

鼠草紙
「新春名品」
このお正月時期しか展示されない「松林図」が観たい!と思っていたので、チャンスに恵まれ嬉しかったです。この屏風から受ける感情は言葉では言い表すことは難しい。人生の厳しさ、美しさを感じます。等伯の人生そのものなのでしょうか。是非「大河ドラマ」にしてください!
他にも新春ならでは名品が展示されています。東京の人はいいなぁ。