『小箱』小川洋子(朝日新聞出版)
2019年10月に出版された長編新作。町の設定等はかなり不自然なのですが-この町の人々はどうやって生活物資を調達しているのかとか、出てくる以外の「子ども」が存在するのかとか-そういうことにとらわれってはいけないのだと思います。
これは一種のデストピアの物語なのだと思います。静かに静かに滅びていく世界の中で
「亡くなった子どもの魂は成長している」ということが主題となった「おくりびと」たちの心を描きつつ、私たちの中の孤独を語っているのだと思います。
昨年見た塩田千春展の「魂がふるえる」「たましいってどこ?」を思い出しました。
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