2018年6月30日土曜日

本:『口笛の上手な白雪姫』小川洋子(幻冬舎) 6月28日読了

『口笛の上手な白雪姫』小川洋子
八つの短編集。どの話も好きですが、老人と子どもが関りを持つ「先回りローバ」「一つの歌を分け合う」「「盲腸線の秘密」「口笛の上手な白雪姫」は、しみじみした読後感が残ります。教会を舞台にした「乳歯」は、キリスト教の聖人伝を思わせ、これも好き。
「永遠を見つめるまなざし」を感じる小川作品をこれからも読み続けると思います。



2018年6月28日木曜日

展覧会:「琳派 俵屋宗達から田中一光へ」山種美術館 6月27日(水)午後

琳派 俵屋宗達から田中一光へ
琳派は好き。今回の上京では、当初予定していなかった展覧会ですが、会期が迫っているので足を運びました。色々見応えのある作品が多く展示されていて、さすが日本美術専門の美術館です。
江戸琳派の酒井・鈴木作品もとっても良かったですが、これらは美術館にあってこその作品。菱田春草の「月四題」が今回の「お買い上げ」です。





風景:カズラ 6月26日(火)夕方

カズラ
東京のとある学校のフェンスにあるカズラ。季節ごとに花が咲いたり実が生ったり、お天気ごとに葉が光ったり雨にしずくが落ちたり。様々な表情に出会える喜びがあります。ずっとこの先も出会えますように!


風景 コンサート:音楽と雨 6月23日(土)午後

音楽と雨
会場ロビーから見えるアジサイが雨に打たれて綺麗。雨の音と同じように、楽器の音もまじりあうことで美しさを奏でます。小さく大きく、低く高く…。開演時に降っていた雨も、終演時には上がりました。夕方の明るい空がきれいな演奏会でした。


2018年6月21日木曜日

風景:ネジバナ 6月19日(火)

ネジバナ
庭のネジバナが咲き出しました。どこからか飛んできた種が植木鉢で増えて、今ではいくつかの鉢で咲きます。大きくなるもの、小さくひっそりしたもの、色々です。近くの公園でもこれから見られそうです。
百人一首にも「みちのくの忍ぶもぢずり誰ゆえに 乱れそめにし我ならなくに」という歌があります。小さいですが、蘭の花。雑草扱いですが、見つけると嬉しくなります。



風景:白山 6月17日(日)午後

小松近く、白山が見えました。雲がかかっていることが多いのですが、今回はなんとか見えました。小松の隣駅は「明峰」。白山がきれいに見えるところです。

風景:漢方薬 6月17日(日)午前

漢方薬
金沢の有名な漢方薬店。昔は、この前にバス停があり、バス待ちの時中を覗くと、いつも犬の狆が1匹座っていました。幼稚園のころ、はしかだったか百日咳だったかにかかり、このお店で入手したと思しき「サイの角」のせんじ薬を飲んだことがあります。効いたのかしら??

風景:金沢城 6月17日(日)朝

二本の松がすてき
金沢城
黒門から大手門へ。少しだけ散歩しました。数年前はまだ工事中だったのですが、とてもきれいに整備されました。かつて大学が有ったことなど忘れてしまいそう。町中のショートカットで通り抜けたことも有りました。時代は変わります。


風景:横安江長商店街 6月17日(日)朝

横安江町商店街
私の子どものころ、ここはアーケード街でした。すでに「レトロ」というか、片町の商店街に比べ、懐かしいというかちょっと田舎の風情を感じる街でした。今は、電線が地下化されアーケードも無くなり、すっきりと青空が広がる東別院の門前町の風情になっています。通りの名前も変わりました。
お寺の前の通りだからでしょうか。植えられているのは「夏椿」。別名「沙羅樹」と呼ばれています。沢山花が咲いていました。



風景:初夏のダム 6月16日(土)午前

初夏の椿原ダム
高速バスで通るとき、いつも眺めるダムの風景。初夏は緑がきれいです。

2018年6月14日木曜日

本:『極夜行』角幡唯介(文藝春秋) 6月14日読了

『極夜行』
角幡の作品はほとんど読んでいます。この作品も出版されるのを楽しみにしていました。
著者の今までの探検ドキュメンタリ作品は、結構哲学的考察があり、そこが面白いと思っていました。突き詰めて考えていくと「発見」があるところです。今回の本も基本そうなのですが、所々、高野秀行風 の脱力お笑いが混じっていています。著者もその点は自覚的ですが、確かにそういうある種救いが無いと、こういう探検や命題に挑んでいく中で正気を保つのは難しいのでしょうね。
本を読んでから見ようと 録画したEテレも見なくては!だって、本には写真が一枚もついてないんです。


舞台:「ハングマン」穂の国豊橋芸術劇場 6月10日(日)13:00~

「ハングマン」
観ようかどうしようか迷いましたが、豊橋まで出かけることにしました。
マクドナーの作品は、「ウィー・トーマス」(2006年名古屋)、「ビューティー・クィーン・オブ・リナーン」(2007年パルコ)、「ロンサム・ウェスト」(2014年新国立小劇場)、と観ています。
イギリス・アイルランドの作家らしい人間の嫌なところを見つめた作品ですが、「ビューティー」や「ロンサム」が文学的だったのに対して、今回の「ハングマン」は、結構コメディというか笑えるところのある作品でエンターテイメントの色を感じました-クリスティとかのー。イギリス人やアイルランド人って、こういうブラックコメディが好きですよね。

2018年6月9日土曜日

本:『樽とタタン』長島京子(新潮社)

『樽とタタン』
小学生だった自分の記憶の中の喫茶店とそこに置かれた「樽」 。そこに入り込み見聞きした「物語」を記したという小説。どこまでが主人公タタンの見聞きしたことで、どこからがタタンの夢想の世界なのか…。樽の中から覗き眼鏡で世界を見るような、狭い世界と広い世界をつなぐ優しさが感じられます。
とある住宅メーカー のCMじゃありませんが、子どもって「狭いところ」が好きですよね。私も、押入れが大好きでした。そんなことも思い出しました。