2019年7月22日月曜日

本:『罪の声』塩田武士(講談社)7月20日読了

『罪の声』塩田武士(講談社)
昭和の迷宮事件と言えば「三億円強奪事件」と「グリコ・森永事件」なんでしょう。まるで映画のような展開に日本中の目と耳が引き付けられました。また、あまり刃傷沙汰が絡まないことも、色々な人が色々な推理を展開することに繋がっていると思います。
でも人って、忘れていることも多い。そうなんだ「子どもの声」だったんだ…。そういう意味で、「あまり痛みを伴わない愉快犯の事件」と思っていたこの事件も、「やはり犯罪なのだ」と思い直しました。
「未来」を封じ込められる人々を生み出す事件が起こりませんように!と祈ります。

2019年7月15日月曜日

舞台:「骨と十字架」新国立劇場小劇場 7月15日(月・祝)13:00~ 

「骨と十字架」
個人的には面白いテーマを扱っているのですが、う~ん、現代の日本人にはこういう「信仰」を扱った話はなじみがないというか、理解が難しいと思っています。なんたって日本人は「前世はミジンコだったかも?前世はクレオパトラだったかも?」と普通に話題になって納得できているし、鶴女房も猿婿も身近な日本です。人類は皆兄弟というか、全生物・地球は家族と言っても即納得してしまう懐に深い文化で育ってしまうと、「宗教」と「進化論」の対立とか、「神」と「信仰」の重要性はわかりづらい。
 厳密な哲学的態度を重視するヨーロッパの風土-特にフランス-に根差した文化なんじゃないかしら?曖昧な日本人には「どうして?」という疑問しか残らないような…気がします。役者さんたちはどう思っている演じているのかしら?
舞台セット



展覧会:「メスキータ」東京ステーションギャラリー 7月15日(月・祝)10:00~

「メスキータ」
チラシになっている版画は結構衝撃的というか印象的なので、若干「大丈夫?」と引いていたのですが、グラフィック的な動物の作品はすっきり面白い。でも最後に紹介されているイマジネーションを扱った作品は、時代もあるのでしょうがどこか暗い影を強く感じます。
木版画の技術的な工夫が色々見られるのも興味深い展覧会です。
チラシが5種類あるのは嬉しい!しかし、どうして葉書の品ぞろえがこれなの?個人のコレクションだから?
会場前
撮影スポット1
撮影スポット2




展覧会:「正倉院宝物を伝える-復元模造の製作事業と保存継承ー」三の丸尚蔵館 7月15日(月・祝)9:00~

「正倉院宝物を伝える-復元模造の製作事業と保存継承」
正倉院宝物の中でも有名な五弦の琵琶の復元模造が完成したとの新聞記事に、復元品の展示が三の丸尚蔵館で行われると書かれていたので、雨の中、行ってきました。
12の作品を観ることができます。そして、明治時代に作られた宝物図の一部も見られます。
古代の技術を現代に蘇らせるということ、その技を継承していくこと。伊勢の遷宮でも技の伝承は行われていますが、失われたが解明されるのはい未来につながることです。
後期も行きたいな。

大手門の鯱

大手門

舞台:「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」KAAT神奈川芸術劇場中スタジオ 7月14日(日)19:30~

「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」
チェーホフの「サハリン島」他を基にした舞台。
話(テキスト)と装置を含む演出はとても良いなと思いました。鏡も効果的。
ただ一つ気になったのは、確かに80分動き続けるのは大変とは思うのですが、役者さんの動き。ちゃんとリズミカルに動き続けて欲しい、馬なんだから。手を足と連動して欲しい、馬なんだから。なんだか不気味に雲をつかむように手と指を動かすのは止めて欲しいー最初から気になった-、それとも何からの効果を狙っているの?-駄馬とか?ーと思った次第です。


舞台:「チック」世田谷トラム 7月14日(日)13:00~

「チック」
2016年の舞台の再演。再演するだけあって、よくできた作品でした。
物語自体は、いわゆるひと夏の「スタンドバイミー」もの。そこに舞台となるドイツらしさ-個人的には「自然食」の個人的経験の思い出-が加わっています。
カメラを使った演出が面白い。観客が見えない第三の参加者になったように感じます。そして役者さんたちがとっても達者-特に「お父さん」・「お母さん」ー。様々な気持ちが入り乱れ、階段を一段上がり生長する姿が見えます。50年後、彼らはどうなるのでしょうか。ちょっと切ない思い出に満ちた作品でした。


風景:ランチ ミュージアムカフェ 7月14日(日)

ランチ
三井記念美術館のミュージアムカフェでランチ。季節が変わってメニューも変わりました。豚バラ煮のランチ。美味しい!


展覧会:「日本の素朴絵-ゆるい、かわいい、楽しい美術」三井記念美術館 7月14日(日)午前

「日本の素朴絵-ゆるい、かわいい、楽しい美術」
雨の中、三井記念美術館へ。まず最初に出迎えてくれたのは埴輪。埴輪だから美術品ですが、小学生が作ったといっても通じるかも…。でもその大らかさが魅力です。
絵巻と絵本は見飽きないです。作者も楽しんで描いたんでしょうねぇ。岩瀬文庫でじっくり拝見した「小藤太物語」にも出会えました。
結構吹き出したくなるような作品も…です。機会が有ったら後期も行きたいものです。

会場入り口

2019年7月13日土曜日

舞台:「キネマと恋人」名古屋市芸術創造センター 7月12日(金)18:30~

「キネマと恋人」
2016年東京で上演されて好評だった舞台の再演。名古屋公演も実現しました。初演時、見逃していたので地方公演は嬉しい!
ウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」の翻案とのことですが、ちょっとほろ苦いというか、涙がこぼれそうになる幕切れはじーんと来ます。映像の使い方-萬斎さんも出演なのねーや場面転換がいかにもケラらしい演出で楽しめました。また、出演者たちの凸凹感が、小劇場作品にありがちな横並び感-どうしても同級生というか同じ世代・同じ価値観・同じような顔の集まり感があるのです、小劇場劇団は-が無くて、市井の人々・ある種のリアリズムを感じさせていて作品に深みを与えているように思います。
唯一の難点は、上演時間が長い…ことかしら。仕方ないか。
名古屋でケラ作品を観るのはこれで何回目かしらと思いますが、今回もケラさん来場。おもしろ挨拶は無かったけど。

2019年7月11日木曜日

映画:「ニューヨーク公共図書館」 シネマテーク 7月10日(水)14:50~

「ニューヨーク公共図書館」
図書館を身近に感じたのは、小学校6年生の時。電車通学していた私は、学校帰り、学校の近くの図書館児童室で2時間ぐらいを過ごしていました。そこでは主に児童向けミステリーを読みふけっていたような…気がします。「文学」はあまり読みませんでしたが、そこで静に過ごす時間は至福の時でした。
中学からは図書館より書店の方がお気に入りとなり、高校・大学とずっと書店通いをしていたので、図書館から足は遠のきました。
再び図書館と縁が出来たのは、結婚後、文庫活動に携わってから。名古屋に越してからは、図書館は色々な意味で身近な存在です。
ということで、この映画。淡々と図書館の業務と図書館員と利用者の様子を写し取っているドキュメンタリです。インタビューするわけでもなく、寄り添いながら写し取るといでもいうのでしょうか。出てくる人も説明もないので、観客は言葉の端々から読み取って(聞き取って、見取って)行かねばなりません。図書館の在り方を声高に述べる風でもなく、どこかへの方向を示すわけでもない。
観客は映像の中から自分との対話をしつつ「何か」をくみ取っていくことになります。いくつかの印象的な言葉が残ります。「図書館は物置き場ではない、図書館とは人です」「蔵書を取るか、貸し出しを取るか」「コミュニティ」…。
日本の図書館とは運営形態が違うので「これって素晴らしい!」と一言で片づけることはできないのですが、こういう「民主主義」は素晴らしいですし、こういう映画が作られ、多くの上映がなされるということは素晴らしいことだと思います。
日本の図書館もがんばれ!

2019年7月8日月曜日

本:『96歳の姉が、93歳の妹に看取られ大往生』松谷天星丸(幻冬舎)7月7日読了

『96歳の姉が、93歳の妹に看取られ大往生』松谷天星丸(幻冬舎)
老々介護が社会問題になりつつある現代。ということで読んでみました。サクサク読めて面白かったですし、著者が医者ということもあるのでしょう、納得できることも多々ありました。
でも、やっぱりある程度の「お金」は必要なんですよね、老後は。ということで、貯金に励もうと思って次第です。

本:『明治乙女物語』滝沢志郎(文藝春秋)7月6日読了

『明治乙女物語』滝沢志郎(文藝春秋)
友人が勧めてくれた本。設定は悪くないと思う。でも登場人物が漫画的というか、ラノベ風というか、ちょっと物足りない感じがしました。もう少し後の時代ですが『雪の階」の方がグッとくるものがありました-設定はBL風なのにねー。
最後も、セリフではない表現方法があるような…気がしました。

コンサート:「名古屋フィルハーモニー第470回定期演奏会」愛知県芸術劇場コンサートホール 7月6日(土)16:00~

「名古屋フィルハーモニー第470回定期演奏会」
プログラム
藤倉大:オーケストラのための『グローリアス・クラウズ』
メンデルスゾーン:ピアノ協奏曲第2番ニ短調作品40
エルガー:交響曲」第1番イ長調作井hン55
ソリストアンコール曲 ファイジル・サイ:ブラック・アース作品8

藤倉大の曲を聞きに行ってきました。「指揮者やオーケストラによって違う演奏になっても良い」とのことで、中々雄大な曲でした。
ピアノのソリストは、折れそうに細い若者。でもタッチは確か。KAWAIピアノなのね。
アンコールは、出身国のピアニスト&作曲家の曲。これは面白かったです。
エルガーは、いかにもエルガー。重厚な交響曲でした。
次の定演はいつ聞こうかな。


2019年7月4日木曜日

風景:ネジバナ 7月初め

ネジバナ
種こぼれで、庭の色々なところに花が咲きます。ネジバナは、どういうわけか植木鉢に種が飛ぶようです。
右巻きと左巻き、どこが違うのかしら?
右巻きと左巻き

本:『ベルリンは晴れているか』深緑野分(筑摩書房) 読了6月

「ベルリンは晴れているか』深緑野分(筑摩書房)
図書館で半年待ちました。先に読んだ『戦場のコックたち』がエンタメとして良く書けていたし、この作品は直木賞候補作だったので期待大!
う~ん、『戦場~』の方が好きかな。戦後の混乱したベルリンの街の様子。息遣いは良く書けていると思うのですが、登場人物にあと一息深みがあるといいのになと思いました。
でも、この作者はとても書ける人。題材もきっと多く持っていらしゃるんだと思います。次の作品も読みたい!

展覧会:「モダン・ウーマン-フィンランド美術を彩だった女性芸術家たち」国立西洋美術館 6月26日(火)午前

「モダン・ウーマン-フィンランド美術を彩だった女性芸術家たち」
初めて見る・知る作品群。その清楚さ・静謐さ・しっかりとしたまなざし、とってもいい!これらの女性芸術家たちについて多くを知りたいと思いました。
こういう出会いは嬉しい。



展覧会:「松方コレクション展」国立西洋美術館 6月25日(火)午前

「松方コレクション展」
西洋美術館コレクションの骨格をなす「松方コレクション」。現在西洋美術館に収蔵されているもの、時代の中でフランスに留め置かれたもの、様々なる理由で売却されたもの、それらが一堂に集まった展覧会です。
常設展で見てきたもの、初めて見るもの、その来歴を考えるとちょっとセンチメンタルな気分になりました。19世紀末から20世紀、激動の時代に思いをはせました。
撮影スポット(寄贈された絵の修復予想図)