「ニューヨーク公共図書館」
図書館を身近に感じたのは、小学校6年生の時。電車通学していた私は、学校帰り、学校の近くの図書館児童室で2時間ぐらいを過ごしていました。そこでは主に児童向けミステリーを読みふけっていたような…気がします。「文学」はあまり読みませんでしたが、そこで静に過ごす時間は至福の時でした。
中学からは図書館より書店の方がお気に入りとなり、高校・大学とずっと書店通いをしていたので、図書館から足は遠のきました。
再び図書館と縁が出来たのは、結婚後、文庫活動に携わってから。名古屋に越してからは、図書館は色々な意味で身近な存在です。
ということで、この映画。淡々と図書館の業務と図書館員と利用者の様子を写し取っているドキュメンタリです。インタビューするわけでもなく、寄り添いながら写し取るといでもいうのでしょうか。出てくる人も説明もないので、観客は言葉の端々から読み取って(聞き取って、見取って)行かねばなりません。図書館の在り方を声高に述べる風でもなく、どこかへの方向を示すわけでもない。
観客は映像の中から自分との対話をしつつ「何か」をくみ取っていくことになります。いくつかの印象的な言葉が残ります。「図書館は物置き場ではない、図書館とは人です」「蔵書を取るか、貸し出しを取るか」「コミュニティ」…。
日本の図書館とは運営形態が違うので「これって素晴らしい!」と一言で片づけることはできないのですが、こういう「民主主義」は素晴らしいですし、こういう映画が作られ、多くの上映がなされるということは素晴らしいことだと思います。
日本の図書館もがんばれ!
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