2020年1月30日木曜日

本:『渦 妹背山女庭訓 魂結び』大島真寿美(文藝春秋)

『渦 妹背山女庭訓 魂結び』大島真寿美
江戸の浄瑠璃作者・近松半二の生涯を描いた作品。この作品で直木賞受賞。ということで、これは結構待ちました。
この作者の作品では『ピエタ』が好きなのですが、『ピエタ』も『渦』も人々の生涯を描いていながら、どこか醒めた感じというか「この人がものすご~く好きなんじゃ」という熱い情熱ではなく、心中ものの道行きのような一抹の寂しさを感じる作風・語り口です。そこが好きかどうか? で評価は分かれるのでしょう。『ピエタ』では、そこが好きだったのですが、『渦』ではもっと熱量が有ってもいいかもしれないと思いました。次回作は?
ところで、4月、文楽を鑑賞しに大阪へ遠征を予定中。操浄瑠璃をしっかり拝見です。

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