2025年3月22日土曜日
本:『ほんのささやかなこと』クレア・キーガン(早川書房)
『ほんのささやかなこと』クレア・キーガン
本文は130ページの中編作品。1985年のアイルランドの舞台として物語ですが、読後すぐ連想したのは『ダブリン市民』(ジョイス)。取り立てて大きな事件が起こるわけではないけれだ、主人公の心の中では大きな転換が起こる様子が静かに語られる。描かれる市民の生活、ちょっとした心の動き、小さな町で生きることの楽しさと苦しさ…。クリスマスを前にした一家が、これからどうなっていくのか…。最後の決断は、主人公一家の今後の生き方を読み手に考えさせながら…です。「正直に生きる、誠実に生きる」ことを考えました。読んでよかった物語です。
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