2020年11月19日木曜日

本:『比ぶ者なき』『四神の旗』馳星周(中央公論新社)

『比ぶ者なき』『四神の旗』馳星周(中央公論新社)
デビュー時から名前は知ってましたが、馳星周の作品を読むのは初めて。今年直木賞を受賞しましたが、その作品の前にこの2作を読んでみました。 さすがに多作の方だけあって、読ませる文章です。特に『比ぶ者なき』は、ぐいぐい読みました。 歴史ものって「結果」はわかっているわけで、どれだけその「結果」に納得いく面白さを付け加えるというか、物語る力技を感じさせるかだと思うのです。『比ぶ者なき』はそのあたりが素晴らしいです。『四神の旗』は、主人公たる人物が増えた分ちょっと散漫かもしれません。もっとそれぞれの心の内を語って長~く「大河ドラマ」として書いて欲しいかなぁ。特に最後方はどんどん時間が過ぎていくようで、あっけない感じがしてもったいないなと思ってしまいました。 歴史もの、好きですよぉ。もっと馳星周を読んでみよう。

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