2024年7月28日日曜日
本:『じい散歩』『じい散歩 妻の反乱』藤野千夜(双葉社)
『じい散歩』『じい散歩 妻の反乱』藤野千夜
図書館で借りて読みました。とても面白かったです。約90才、しっかりした足取りで池袋界隈を散歩する新平さんとちょっと認知症の入ってる愛妻(?)、そして50才になろうというのに色々問題(昔ならね、今なら、政府としては問題と考えるかもしれませんが結構そこらに転がっている状態)のある三人の息子たちを巡る物語。お涙頂戴にならず、かといって自虐的にもならず、割とハードボイルドに話は進みます。そこが良いですよね。そして建設会社を経営していた新平さんならではの「建造物紹介」と池袋周辺の「グルメ紀行」。魅力的です。永遠に続きそうなこの一家の日常ですが、いつかは終わりが…ですよね。でもしんみりとはならず、カラッとサクッと時間が過ぎていくのは、やかり主人公が90才だから?
2024年7月23日火曜日
2024年7月16日火曜日
2024年7月15日月曜日
舞台:「オセロー」文学座 可児市文化創造センターala小ホール 7月13日(土)13:00~
「オセロー」
恋愛体質ではないので、「オセロー」は苦手…と思っていました。今回も「パス…」とも思ったのですが、タイトルロールを演じる横田栄司さんを拝見したくてチケットゲットしました。お元気そうな姿を見ることができてうれしい!またどこかのステージでお目にかかれますように!ところで、今回の発見は、世間には「色々な差別・偏見」が多くあるということ。顕著なのは「見た目」なのでしょうけど、世代・価値観・性別と様々あります。先日『説教したがる男たち』を読んだせいもありますが、伝統的に、社会的地位のある男からは、若い女の意見・気持ちは重きを置かれないのだということを感じました。たとえ自分が心から愛しいと思っていてもね。そこがもう少し感じられた…。世界が変わることを願います。
2024年7月10日水曜日
本『存在のすべてを』塩田武士(朝日新聞出版)
『存在のすべてを』塩田武士(朝日新聞出版)
この作者の小説は『罪の声』を読みました。新聞記者らしい丹念な調査を感じます。そして「子ども」に対する目線が暖かいです。ちょっと冗漫な感じもしますが、読後は人の持つ暖かさに満ちているという感じ。芸術の世界も、日本では「お師匠さんと弟子」という感覚が残っているというのは確かにそうだと思うのですが、ここまでかしら?とも思う。リアリズム絵画も持つ力は確かにそうだと思うし、表紙の野田弘志さんの絵は、その静謐な吸い込まれそうな印象が、小説世界と一体となっていて素敵です。ホキ美術館にはいったことがないのですが、是非、足を運びたいと思いました。現代の写実絵画ではありませんが、西洋美術館に所蔵されているデンマークの画家ハンマースホイの作品を思い出しました。多分それよりさらに写実的で鑑賞者の中に入りこむ作品群に出合えそう。
2024年7月8日月曜日
本:『説教したがる男たち』レベッカ・ソルニット(左右社)
『説教したがる男たち』
「マンスプレイニング」という言葉を聞くようになったのは、いつごろでしょうか。年上の男性が若い女性に「とくとくと解説する」というスタイルの番組を「あれが嫌い」という女性は結構います。それをもっと先鋭化して書かれたのがこの本。アメリカ社会の問題は、何年かしたら日本でも問題になると言われていますが、確かに!です。この本でっ取り上げられているような「事件」は、まだそれほど顕在化していませんが、日本でも同じような事件は数多くあると思います。読んでいてちょっと辛くなりますが、「事件」にならないよう社会の意識、そして子ども時代に正しい教育をすべての子どもに与えられること希望したいと思います。
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