学生時代、オペラ好きの方に「一番良いのは何?と聞いたときのお返事が「カヴァレリア・ルスティカーナ」でした。その後、1幕ものなので、「道化師」または「ジャンニ・スキッキ」と組み合わされることが多いと知りました。出来ればヴェリズモものの組み合わせでとと思っていて、今回、初めて観ることができました。
「カヴァレリア・ルスティカーナ」
音楽の構成が素晴らしいです。アリア、コーラス、器楽の組み合わせ、聞き手の感情にピッタリくるまさに名作。有名な間奏曲、オルガンが入って演奏されましたが、これはいつもそうなの?復活祭という宗教的な色彩の濃いバックボーンを活かす演出なのでしょうか?
主役二人の歌声が素晴らしく、聴き惚れました。
「道化師」
「道化師」は以前TVでカラヤンのものを観て、とても面白いオペラ(芝居として)と思った作品です。登場人物のキャラがそれぞれしっかり立っていて、運命に逆らえない暗さが、劇中劇(コミックデラルテ)の明るさとは反対の方向へ向かう悲劇が強く迫ってきます。
シチリアのギリシャ時代の廃墟で起こった悲劇という空間、電飾の華やかさ、極彩色の芝居小屋に囲まれた空間で起こる事件の凄惨さ、それらが際立つ装置が美しかったです。
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