「FUOJITA」
ここ数年、藤田嗣治の展覧会を何回か見ています。一番最近は、近代美術館所蔵全作品展。このフジタを描いた映画。
映像はとても綺麗で印象的。パリ時代のフジタも面白いですが、やはり戦争画を描いた戦時中のフジタの描かれ方に興味を持ちました。「一世を風靡した作風の次の段階 」を模索する中で、戦争画と出会ったことが、フジタにどんな意味を持っていたのか?それに一つの回答を与えているように思われました。芸術家って-研究者のそうですけど-、やはり因果な商売です。
他のブロガーの方も書かれていますが、最後の方の「キツネ」はいらないような…気がします。うすぼんやりとした霧で表現された方が、より味わい深いのでは?と思いました。
この映画を深く理解するのは、様々な西洋絵画-だけじゃない、日本の水墨画なんかも-を知っている方が面白いでしょうし、戦争画の背景を知っていると、事実と表現のギャップを感じることも出来ると思います。
その意味では、絵の教養に頼る作品かも知れません。
音楽もとても素敵です。予告の時とは違う音楽?-予告を観た時の記憶違いかしら-。あまり音楽が多用されず、映像でせまる映画です。
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