2016年4月11日月曜日

本:『忘れられた巨人』カズオ・イシグロ(早川書房)

『忘れらた巨人』
カズオ・イシグロは好きな作家なので、本自体は昨年購入済み。でも、中々手に取る時間が…有りませんでした。TVドラマの原作本はすぐ読めるのに…。今月、やっと手に取りました。
個人的には、とても好きな物語。深い霧の中を彷徨うこの感覚が好き。ホビット村のような竪穴の住居から、それこそ「旅」に出る主人公たち。でも、ビルボやフロドとは違い、「冒険の旅」ではない。「安住を求めての旅」。その度で出会う人々も、前向きと言うより「過去」の捕らわれている人々。
深い悲しみと深い愛が交錯する物語です。最後は「シテール島への巡礼」?かと思ったのですが、すべてはまた深い霧の中に沈んでいく…。
コメディポイント(?)のガウェイン卿も 良い感じ。原文の英語でもこんな感じに話しているのかしら?
これは、是非、映画にして欲しいです。


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