「藤田嗣治展」講演会
藤田研究の第一人者林洋子さんの講演会が有るとのことで足を運びました。とても興味深い講演で、足を運んだ甲斐がありました。
藤田の60年に渡る画業の中でも「当たり年」が有るというご指摘は納得。早世した画家とは違い、絵のスタイルが変化しつつも、どこか「その人」を感じさせる作風というものがあってこその画家なのかもしれませんし、そこが研究者にとっては面白いのでしょう。
また、「ご遺族の意向」というご指摘も興味深い。クリエーターにとって「配偶者」と言うのは「第一の理解者」であり「第一のファン」なのです。ですからどうしても「偶像視」が付きまとう。そこから自由になるのには、林さんの御指摘のように没後50年は必要なのでしょう(小説家でも、三島由紀夫は、奥様にとって「偶像」だったようですから)。
日記や手紙の研究によって、また新たなるフジタ像を観ることが出来るのでしょう、2018年の展覧会が楽しみです。ただ、名古屋では開かれないようですが…残念!
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