「篠田桃紅 昔日の彼方に」
昨年名古屋で展覧会があったらしいのですが、見損なっていました。
この美術館は内装が素敵で、作品の雰囲気とぴったり。心に残る展覧会です。
2017年5月26日金曜日
展覧会:ブリューゲル「バベルの塔」 東京都美術館 5月18日(木)午前
展覧会:「大英自然史博物館展」 国立科学博物館 5月17日(水)昼
展覧会:「シャセリオー展」 国立西洋美術館 5月17日(水)午前
「シャセリオー展」
日本では人気のない新古典主義の絵画なので空いているだろうと思ったら、結構混んでいました。会期末のせいか、西洋美術館の人気のせいか…。
西洋美術を考えるなら、こういう絵もちゃんと考慮しないと!です。
日本では人気のない新古典主義の絵画なので空いているだろうと思ったら、結構混んでいました。会期末のせいか、西洋美術館の人気のせいか…。
西洋美術を考えるなら、こういう絵もちゃんと考慮しないと!です。
2017年5月9日火曜日
本:『狂うひと 「死の棘」の妻・島尾ミホ』梯久美子(新潮社)
『狂うひと』
昨年秋の書評で多く取り上げられた本。ようやく手に取りました。
『死の棘』は読んでいませんが、映画になった時等、話題になりましたので、なんだか読んだような気になっていました。その後、BSのTV番組「わたしが子どもだったころ」でしまおまほの子どものころのエピソードを見て、「こんな家-家族-に生まれたら…」と思いました。確か島尾ミホのことも語られていたように思います。
ということで、読んだのですが、何しろ600ページを超える作品です。序章はすぐ読めたのですが、第一章が苦労しました。第二章からはどんどん読み進むことができ、第九章以降は結構没入して読みました。
感想は「こういう人生って…大変!」という一言。あの時代ということもあるのでしょうが、様々なハードルがあったわけで、それを乗り越える原動力は一体なんなのかと考えさせられました。一つには今より情報の少ない時代でしたし、文士という存在が現在のアイドルのような存在だった時代だったのだということが大きいと思いました。「書く人」というのは、表現者として一つ上の存在だったのではと思うのです。そして、戦争という極限状態。その状態がもたらした価値観から抜け出すことを希望するか否定するか…。
著者の梯久美子さんの本も他には読んだことが無いのですが、徹底的に島尾作品・関連書籍・残された資料を読み解き、関係者に話を聞いて歩く様子は、すごいと思いました。そして、その誠実な態度にも。
それにしても昨年読んだ『漂流』も南の島の話でした。いにしえからの人の営みが残っている地には、私たちの思いもつかない複雑でありながらシンプルな人間の業があるのでしょうか。
昨年秋の書評で多く取り上げられた本。ようやく手に取りました。
『死の棘』は読んでいませんが、映画になった時等、話題になりましたので、なんだか読んだような気になっていました。その後、BSのTV番組「わたしが子どもだったころ」でしまおまほの子どものころのエピソードを見て、「こんな家-家族-に生まれたら…」と思いました。確か島尾ミホのことも語られていたように思います。
ということで、読んだのですが、何しろ600ページを超える作品です。序章はすぐ読めたのですが、第一章が苦労しました。第二章からはどんどん読み進むことができ、第九章以降は結構没入して読みました。
感想は「こういう人生って…大変!」という一言。あの時代ということもあるのでしょうが、様々なハードルがあったわけで、それを乗り越える原動力は一体なんなのかと考えさせられました。一つには今より情報の少ない時代でしたし、文士という存在が現在のアイドルのような存在だった時代だったのだということが大きいと思いました。「書く人」というのは、表現者として一つ上の存在だったのではと思うのです。そして、戦争という極限状態。その状態がもたらした価値観から抜け出すことを希望するか否定するか…。
著者の梯久美子さんの本も他には読んだことが無いのですが、徹底的に島尾作品・関連書籍・残された資料を読み解き、関係者に話を聞いて歩く様子は、すごいと思いました。そして、その誠実な態度にも。
それにしても昨年読んだ『漂流』も南の島の話でした。いにしえからの人の営みが残っている地には、私たちの思いもつかない複雑でありながらシンプルな人間の業があるのでしょうか。
2017年5月1日月曜日
風景:モッコウバラ 5月1日(月)午前
モッコウバラ
黄色と白のモッコウバラが満開を迎えました。毎年連休前から連休明けまでの1週間の花盛りです。
黄色は明るく春らしい風情。白は緑の葉の色も深く、清楚な感じです。白は「匂う」はずなのですが、残念ながら匂いません。
来週には花も終わり小さな花弁が崩れるように散り始めます。それまで、楽しみましょう。
黄色と白のモッコウバラが満開を迎えました。毎年連休前から連休明けまでの1週間の花盛りです。
黄色は明るく春らしい風情。白は緑の葉の色も深く、清楚な感じです。白は「匂う」はずなのですが、残念ながら匂いません。
来週には花も終わり小さな花弁が崩れるように散り始めます。それまで、楽しみましょう。
本:『本を読むひと』(新潮社) 5月1日(月)
『本を読むひと』
とある雑誌の書評を読んで図書館で予約しました。新潮クレストブックスの1冊です。
文字を持たない人々に本を読み聞かせるという行為が作り出す人間関係を描いた作品ですが、ただ単に「本って素晴らしいよね」という話にはなっていません。
個人的には、本よりも「たき火」に強い印象を受けました。毎日の生活の中で生まれるあらゆるものを燃やし煙として浄化するような(決して綺麗なたき火ではないのですが)風景を思いました。それは言葉より強いとも思うのです、司書のエステール自身、そのたき火にひかれて毎週通ったのではと思ったり…。結末もハッピーエンドではなく、そこがフランス的なのかしら??とも思いました。
いわゆるエンタメ文学ではないので、辛くなるところも多いですし、きっちり「収まる」話でもありません。でも、何か心の中に「種」を落としていってくれる物語でした。
とある雑誌の書評を読んで図書館で予約しました。新潮クレストブックスの1冊です。
文字を持たない人々に本を読み聞かせるという行為が作り出す人間関係を描いた作品ですが、ただ単に「本って素晴らしいよね」という話にはなっていません。
個人的には、本よりも「たき火」に強い印象を受けました。毎日の生活の中で生まれるあらゆるものを燃やし煙として浄化するような(決して綺麗なたき火ではないのですが)風景を思いました。それは言葉より強いとも思うのです、司書のエステール自身、そのたき火にひかれて毎週通ったのではと思ったり…。結末もハッピーエンドではなく、そこがフランス的なのかしら??とも思いました。
いわゆるエンタメ文学ではないので、辛くなるところも多いですし、きっちり「収まる」話でもありません。でも、何か心の中に「種」を落としていってくれる物語でした。
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