『死んでいない者』滝口悠生(文藝春秋)
TVで紹介された本。とても面白い。設定自体は、映画的というか、通夜に集まった親戚や知り合いがだらだら話をする中で様々な生き方が見えてくるという物語。でも、時にシュールな場面が混じるのが面白いですし、記憶というものが不確かでありながらそれを紡ぐことで確かな人物存在の手ごたえを感じるということが描かれています。「もう死んで居ない者」と「まだ死んでいいない者」、それが交錯する一夜の不思議さを感じました。唯一共感できないのは、やたらお酒を飲むところかな?お酒に縁遠い暮らしなので…。
0 件のコメント:
コメントを投稿