2011年2月11日金曜日

映画:「エリックを探して」ゴールド劇場 2月10日


「エリックを探して」
ケン・ローチ監督の映画は、「麦の穂をゆらす風」を見ました。とても美しい映像、しかし、描かれている世界はとても辛い。そういう映画でした。今回の「エリックを咲かして」は、予告編を見る限り、そういう「辛さ」が無いように思えたので-新聞評でも-鑑賞を決めました。
さて、前半が長い…それを我慢すれば、後半物語が動き出すと面白い。冴えない主人公とその仲間たちの様子が、とても面白いのです。イギリス映画では、こういう展開ってよくあるかも。生まれた時からの幼馴染たちが、そのまま同じ所で大きくなり、同じ職場に就職し、毎週同じパブで気勢を上げる。その中で、一人の問題をみんなで共有し解決する。でも、流石ケン・ローチだと思ったのは、決して「心温まる展開」にはならないということ。別れた妻は別れたままだし-多少仲良くはなりましたが-、不良の息子もどうなることやらだし、主人公は相変わらず冴えないまま。ほんの「一歩」なんですよね。これが、ハリウッド映画なら、バーンと大団円なんでしょうね。
それにしても、サッカーを愛するイギリスの労働者階級の人々って、こんな人生なのかしら?「ここではないどこか」へ出発するなんてことは、絶対に考えない?
また、「サッカー」を「野球」に置き換えたら、日本でも考えられる物語?その時は「エリック・カントナ」は誰になるんでしょう?この映画、エリック・カントナをよく知っていたら、もっと面白く観られるに違いない!

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