2012年8月21日火曜日

本:『檀』『凍』沢木耕太郎著 新潮社

本によって、「即購入」、「暫し様子見」、「図書館で予約」、「図書館で巡り合ったら」等、私の中で分類があります。「即購入」の本が、良い本とか、自分の中で順位の高い本とかというわけではありません(特に「即購入」という本は、重版が見込めないとか、図書館に入るか?入るとしても時間が…という場合が多いです)。
沢木耕太郎の書籍は、必ず図書館に入ります。そして、除籍にもならない。内容も古くなることがない。というわけで、「図書館で巡り合ったら」読む、ということにしています。
『檀』(新潮社)
『檀』は、出版された時話題になった本でした。今回ようやく図書館で巡り合ったので-ずっと棚に無かったわけではありません。棚をざっと見た時目に留まったという事-、借りました。
インタビューに基づく一人称語りなので、どこまでが真実か、どこが主人公の思い込みなのか、どこからが著者のフィクションなのか、そのあたりが混然一体となっています。それにしても、縁というか、結婚って、やっぱり人生の大きな転機ですね。特に、昔-ほんの半世紀前迄-は、女性にとって結婚が就職と同じ意味を持つことだったということが良くわかります。 多くの女性が仕事を持ち自立する今、結婚の持つ意味も変わってくるはず。こういう女性の生き方は、無くなりつつありますよねぇ…。それって、男にとって残念なことかも???

『凍』(新潮社)
山岳小説は好きで、よく読みます。所謂ノンフィクションの冒険ルポでも、登山・極地ものが好き(山岳映画も好きでよく観ます)。

この本も出版時話題になりました。「極限の判断」をどう下すかという点で語られることが多っかたと思いますが、今回『檀』に続けて読んだせいか、「夫婦・妻」という存在、視点に興味を持ちました。妙子という女性は、なんて暖かく懐の深い方なのかと驚きましたし、夫婦の有り方も、『檀』とは大違い。パートナーという言葉がぴったりのご夫婦だと思いました。

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