2017年1月21日土曜日

本:『かたづの!』中島京子(集英社) 『妻が椎茸だったとき』中島京子(講談社)

今年は、なるべく「本」を記録するようにします。「遠征」の少なくなってきてますし…。と言う訳で、このお正月読んだ本。

『かたづの!』中島京子
彼女の作品は『小さいおうち』を呼んだことからスタート。何冊か読んだと思うのですが、ここしばらく御無沙汰していたので、再度挑戦です。年末に『イトウの恋』を読んで、こんな作風だったけ?とも思ったのですが、この『かたづの!』は、やっぱりこの人は子どもの頃から沢山の本を読んで育ち、その世界を自分の血と肉にして大きくなった人なんだと感じました。『かたづの!』に出てくる多くの「昔話」は、遠野物語から取られていると思うのですが、それが登場人物の人生に与える陰影が素敵です。
この作品には「貴婦人と一角獣」のタペストリー展の話が出てくるのですが、「貴婦人~」を見に行った私としては、「え~、あの時、そんな展覧会もやってたの???」です。知らなかった…というか、本にも書かれていますが、「南部の秘宝展」はコアの人しか見なかったでしょう…。
でも、展覧会に行くと、小さな作品でも何故か惹き付けられる作品というのがあります。世間では注目されていなくても「私にとっての宝」となりうるものが有るハズ。勿論、「かたづの」は大きな宝なんでしょうけど。

この作品、そのうちTVの時代劇ドラマになりそう。CGで様々の異形のものたちを表現してほしい。

『妻が椎茸だったころ』中島京子
これはちょっとSFというか恐怖ファンタジーっぽい短編集。なかでは「妻が椎茸だったころ」が一番心温まる作品です。


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