2024年11月18日月曜日
本:『本心』平野敬一郎(文藝春秋)
『本心』平野敬一郎(文藝春秋)
映画になるとのこと。読みました。とても面白かったですが、映画のHPを見ると…かなり違っているらしい。映画を見ることは…無いような気がします。原作のこの本は色々なことを考えさせてくれるように思います。「私」とは?「あなた」とは?一瞬一瞬人は変わっていく?とか…。とにかく言葉のセレクトが上手なので、読んでいて気持ちが引き込まれます。やっぱり読み続けたい作家さんです(新作じゃなくて旧作ばかり読んでますけど、すみません)。表紙がゲルハルト・リヒターの作品というのも結構びっくりでした。こんな絵も描いているんですね。
2024年11月14日木曜日
展覧会:「相国寺展‐鳳凰がみつめた美の歴史‐」 愛知県美術館 11月13日(水)午後
相国寺展
寺宝と言われるような絵画・墨蹟が展示されました。期間が短いので慌てて出かけましたが、やっぱり混んでました。この特別展も良かったですが、コレクション展も楽しかったです。近代西洋画は、今まで何度も拝見したものもありましたが、改めて面白いとおもいました。また、企画展で展示されいる若冲の小ぶりの作品も楽しい!
西洋画のノルデやキルヒナーはやっぱり好きです。ノルデは所謂ノルデらしい作品じゃないけど…
舞台:文楽11月公演 国立文楽劇場 11月9日(土)11:00~
第1部 仮名手本忠臣蔵 大序より四段目まで
第2部 靭猿
仮名手本忠臣蔵 五段目より七段目まで
仮名手本忠臣蔵、歌舞伎ではいろいろな段を拝見していますが、文楽で拝見するのは初めて。文楽劇場開場40周年記念としての公演です。1月には続きが上演されます。楽しみです。
2024年11月8日金曜日
2024年11月6日水曜日
2024年11月1日金曜日
本:『サード・キッチン』白尾悠(河出書房新社)
『サード・キッチン』白尾悠(河出書房新社)
言葉・文化の違う場所で暮らすことの難しさは、それを経験したことのある人にはよくわかることではないでしょうか。20世紀末のアメリカを舞台としたこの作品は、それをよく表しています。最初の70ページくらいの主人公の戸惑いは、かなりつらいですし、出てくる同級生たちも半分透明というか、よくわからない。それが「サード・キッチン」が登場することで、段々と戸惑いの理由が明確になってくるし、登場人物も輪郭がはっきりしてきます。そこがこの小説の面白さでしょうか。この「分かり合えること」「それぞれの立ち位置を理解すること」は、同じ国も人間でも難しいことですし、一見「わかった」と思っても、根本的なところでは間違っているかもしれない。「みんな違ってみんな良い」という言葉が流行ったりしましたが…、そんなに簡単なことではないですよね。自戒をこめて。
展覧会:「宇野亞喜良展」刈谷市美術館 10月30日(水)昼
「宇野亞喜良展」
イラストレーター宇野亞喜良さんの展覧会に行ってきました。多くのお仕事をなさっていることにびっくり。そして、一貫したスタイルにもびっくりしました。職人技とも思えます。10年くらい前、メリーゴーランドでお客さんの前で描かれたことがあったのですが、下絵でしょうか、スケッチ片手に仕上げていかれた姿を覚えています。端正な計算のもとえがかれるんですよね。まさに「仕事」だと思いました。
お若い頃のお仕事「珈琲エーデルワイズのための室内装飾だそうです。珍しい油彩です。
コクーン歌舞伎のポスターも宇野さんだったのですね。
「母の友」も!
立体作品は、お芝居のための作品
「せむしの子馬」の挿絵。ロシア的です。
開場入口
2024年10月29日火曜日
風景:オオスカシバ幼虫
オオスカシバ
散歩の途中、大きなクチナシの木があります。毎年のことですが、食べられて葉っぱが無くなっているところの近くを注意深く見ると、この幼虫が!羽が透き通ている大きなスズメガの仲間ですが、幼虫も大きくて立派です。むしゃむしゃ葉っぱを食べていました。
2024年10月27日日曜日
展覧会:「カナレットとヴェネツィアの輝き」SOMPO美術館 10月24日(木)夕方
「カナレット」
川村美術館を13:50の無料バスで出発。JRを乗り継いで西新宿のSOMPO美術館に向かいました。先日山田五郎さんのYouTubeで解説をお聞きしたばっかりの「カナレット展」です。西洋美術館等にも所蔵されているカナレットですが、自分の見たヴェネツィアと重ね合わせてみるとなんとも感慨深いものです。200年以上前と変わらない風景(心象風景でもありますが)はやっぱり驚異ですよね。日本の「洛中洛外図」も「景観図」で、京土産的に多く描かれているというのは10年くらい前に知ったのですが、写真が生まれる前、「こんなと素敵なところに行ってきたのよ!」と親戚・友人に自慢するには、この「景観図」は必要だったし、旅行に行った本人にとっても眺めるたびに心躍ることだったのだと思います。「思い出」は大事ですよね、多少のバイアスがかかていても!
個人的にイタリア旅行をしたとき楽しんだ町ルッカの絵です。カナレットの甥が描いたらしい。
美術館の外
風景:DIC川村記念美術館
広大なお庭があります。池をはさんで美術館を望むことができます。季節の花々も素敵。前回はレストランで昼食を摂りましたが。今回は休憩室で持参のおにぎりを食べました。13:30過ぎにレストラン前に行ったら「28組 180分待ち」とのこと。近くにな~にもないから…気をつけましょう。
お庭には野草が咲いていてきれでした。
展覧会:DIC川村記念美術館 10月24日(木)午前・午後
川村記念美術館
ネットニュースで今年いっぱいで休館と報じられ、そのあと来年3月まで延長となっていますが、どうでしょう?前回訪れたのは2015年舞台「RED」上演時。ロスコルームに圧倒されました(その前2006年「パウル・クレー創造の物語」の時には、まだロスコ・ルームはできていなくて、壁に1枚だけかかっていました)2006年の時も感じたのは、とてもそれぞれの作品を大事にしているということ。ふさわしい空間演出がなされていたのですが、2008年に作られたロスコ・ルームはまさにその実現です。前回は友人と二人っりで鑑賞したせいもあり、古代の神殿に来たように感じたものでした。今回は常に10人くらい(それでも10人くらい!)の方々が入れ替わり立ち代わり入室なさるのですが、入られた方々は皆空間に押されるのか口を閉じてしまうようでした。この「空間」は是非残して欲しいものです。
舞台:「錦秋十月大歌舞伎 夜の部」 歌舞伎座 10月23日(水)16:30~
錦秋十月大歌舞伎夜の部
「婦系図」と「源氏物語‐六条御息所の巻」の2本立て。仁左衛門さんと玉三郎さんの「婦系図」はしっかり物語。一転「源氏」は詩の世界。舞台装置も揺らめくような光と揺れる布で、玉三郎さんの持つ「怪しさ」は、やっぱりこちらかな?染五郎さんを相手役に選んだ新作とのこと。「伝える怪しさ」を拝見できたのは嬉しいです。
風景:水簾 10月23日(水)昼食
水簾
姉たちと昼食。ミッドタウンの「水簾」でいただきました。食後のデザートもついて美味しかった!です。特に、白みそのお椀がポタージュスープのようで印象に残りました。また違うメニューをいただきたいものです。
展覧会:「英一蝶 風流才子、浮世を写す」サントリー美術館 10月23日(水)午前
「英一蝶」
先日、日曜美術館で紹介されたせいか、たくさんの入館者。結構渋い展覧会なので、そこにびっくり!今回、展示されている「絵」もとても面白かったのですが、一番感じたのは、「絵の保存について」。個人所蔵の掛け軸は…どうしても「しわ」が目立つのです。有名美術館所蔵のものは手入れも行き届いているのでそれが無い。また、メトロポリタン美術館の屏風は、修復が完璧。それはそれで…とも感じるのは、「古物」に味わいを感じる感性のせいでしょうか?それにしても、掛け軸を飾る日本間のある家(邸宅?)は、どんどん消えていますよね…。屏風に至っては、お寺や神社でないとご披露する場所が…。
2024年10月21日月曜日
風景:八ヶ岳小さな絵本美術館
八ヶ岳小さな絵本美術館
20年ほど前、娘と一緒に訪れました、今回2回目になります。茅野駅から八ヶ岳に向かって広々した大地を抜けた林の中にあります。とても静か…木々の騒めきだけが響き、頭上からはドングリが降ってきます。絵本作家さとうわきこさんが作られたこの美術館、奇麗に維持されていて「ここではないどこか」につながっていくように思います。3月にさとうさんが急逝され、そして今月14日には中川李枝子さんも亡くなられました。2年前には松岡享子さん松居直さんも亡くなられ、戦後の子どもの本黄金期を作り支えた方々が次々とあちらの世界に旅立たれています。彼ら彼女らの遺してくれた「遺産」を大切にできるでしょうか。なんだか「一つの時代が終わった」という気持ちになっています。
素敵なところですが、公共交通機関では…行きにくい…。行きはタクシー。帰りは土日だけ運行されているバスを利用しました。雨上がりの晴れの天気だったので、八ヶ岳がとてもきれいに見えました、そして絶好の登山日和。帰りのバスはもちろん、茅野駅にも大勢の登山客が!私は登山はしませんが、きっと気持ちの良いことでしょう!!
展覧会:「片山健展 絵本原画と油彩画」八ヶ岳小さな絵本美術館 10月20日(日)昼
「片山健展」
片山健さんの絵本はとても好き。奥様の片山令子さんが文章を書かれ、健さんが絵を描かれた絵本や片山健さん自身が分も受け持たれた絵本はとても素敵。勿論他の方が文章を書かれた作品も素敵。油彩で描かれた『きつねにょうぼう』『ぼくからみると』『とくんとくん』、水彩で描かれた『もりのてがみ』『むぎばたけ』・・・どれも物語世界が広がります。そして今回展示された油彩画、これは1枚で一つの世界が画面の向こうから押し寄せてきます。かつて、チャンスがあったら1枚手に入れたい…と願っていました。油彩画を眺めているとその思いが蘇りチャンスを待っている私がいます。昔の作品ですが「水蜜桃」には心惹かれます。そして「風神と雷神」が踊る中滑り台を市べり降りる絵も素敵!
登録:
投稿 (Atom)