2026年8月29日土曜日

本:『急に具合が悪くなる』宮野真生子 磯野真穂(晶文社)

『急に具合が悪くなる』晶文社
カンヌ映画祭出品映画の原作ということで読みました。かなり前に出版された本です。読み始めは…とっつき難いという印象。この二人は、例えば幼馴染とか、青春を共に過ごした親友とか、そういう関係じゃない。とある研究会でふと知り合った二人、でも「この人だな」と感じて文通を始めたとのこと。その時点ですでに宮野は「急に具合が悪くなることがありますよ」と医者から伝えられいた由。だから、最初の方はまどろっこしく進む。どこか遠慮というか、探り合っている様子。だから、読み進むのが躊躇われるというか、中々ページが進みませんでした。半分を過ぎたあたりから、がぜん興味深く読み進められるようになるのは、ふたりが研究者として「客観的に話し合っていこう」という形をとるからでしょうか。「この問題を多面的に語り合おう。行きつ戻りつでも、でも前に進もう」という姿勢が心を打ちますし、書かれた議題に惹かれます。「濃密な語らい」でしょうか。言葉を尽くして思いを伝えるということを思いました。

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