2010年8月31日火曜日

舞台:「森の奥」(平田オリザ+大阪大学石黒研究室)


「森の奥」平田オリザ+石黒浩研究室(大阪大学) 8月24日19:00~
たまたまNHKニュースで大阪大学の試みを放送したのを見て、とても興味を持った試みです。どこで観ることができるのかと-大阪まで行かなきゃならんのか?-と思っていたら、今年愛知トリエンナーレで上演されることを知って、楽しみにしていた演劇。
う~ん、話は意外性が無いというか、以前見た「東京ノート」の方がインパクトが有りました。でも、ロボットは面白かったです、ロボットがロボットの役をするということが。
子ども時代読んだSFがついに目の当たりになったというか、ごく自然に振る舞うロボットがとても印象に残ります。

アフタートーク(この回は平田さんと文部科学副大臣鈴木さん)ですが、これはまた興味深かったです。
観客からの質問で、
「ロボットはどのくらい“自律”しているのか」
という質問が有ったのですが、それに答えて、
「いろいろなセンサーを使ってますが、会話の“間”については、うちの劇団の芝居にはアドリブが無く、会話の間も、お0.3秒、0.5秒と決まっていますので、ロボットのタイムラグについては、役者が合わせています。そうなると、“自律”の定義をどうするかなので、うちの役者は自律してないのか(アドリブ無しできちんと演出が決まっているので)ということになりますが・・・」
と平田さんが返答したのがとても印象に残っています。
それと、この作品のため、たくさんSFを読んだが、人間から見たロボットというのはたくさん書かれているが、ロボットから観た人間というのはほとんどないとのこと。
でも、手塚の「チヒロ」や最近では浦沢の「プルートゥ」なんて作品がありますよね。
この作品でも「ロボット⇔人間⇔類人猿」の関係性はとても考えさせられます。
ただ、「ロボット⇔類人猿」は描けてない。
というか、類人猿は登場しないので、彼らの内面はわからないということになりますよね。
そのあたりが芝居の限界??
と思った次第です。

でも、面白い主題なので、さらに書き続け上演し続けてほしいです。

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