「生誕100年守屋多々志の世界」
第1会場 大垣市立スイトピアセンター アーツギャラリー
第2開場 大垣市立守屋多々志美術館
雨あがりの中、大垣に出かけました。
2年程前、友人から「ウィーンに六段の調」という絵が面白いから(音楽史の観点からも)観に行くように言われてました。今回、色々な作品が展示されるというので観に行きました。
まず、第2開場へ。代表的大作が展示されていました。中でも目を引いたのは、「ウィーン~」と「平家厳島納経」。また、藝大の卒業制作の下絵も興味深かったです。この方の作品は、50~70代に描かれた作品がとても力があり丁寧に作られた統一感もあると思いました。
第1会場では、源氏物語を題材にした扇面画が並び、雅な世界を作っていました。第2開場の作品でも感じましたが、清々しい青・緑と華やかな鴇色・橙色の組み合わせという伝統的な日本画の世界と、油絵を思わせる黒・茶を重々しく使った作品の2種類が特徴的です。個人的には、清々しい作品が素敵だと思いました。
芸術家にとって「旬な時」ってやっぱりありますよね。生涯を通じて同じスタイルを追及する人、年を重ねるごとに変身する人、人生の有る一時に輝く人(所謂早熟の天才?)、苦節何年最後の最後に輝く人(死んでから評価されるという人?)…。どれが本望なんでしょうか?
2012年10月27日土曜日
2012年10月17日水曜日
本:『少年は残酷な弓を射る』(上・下) ライオネル・シュライヴァー(イーストプレス)
『少年は残酷な弓を射る 上・下』ライオネル・シュライヴァー(イーストプレス)
7月に観た映画の原作。主人公エヴァが夫のフランクリンに出す手紙という形式の一人称文学。 ですから、すべての視点がエヴァの視点。過去も現在も息子の事も娘のこともあの「事件」のこともそれに到るすべての事象が、彼女の視点で語られる。客観的に語られるわけではないので、多分様々なことは歪んでいる。でも、私たちの世界はすべて自分を通してしか見えない訳で、そういう意味ではすべては歪んでいる。主人公エヴァは、女性から観ても好感は持てないところが多い人ですが、自分の気持ちに正直であり、雄々しいところがある人。そこはこの作品の救い。
それにしても、いろんな出来事すべて「卵が先かニワトリが先か」ということになると…です。「愛」「悪」を巡る家族の闇は深い。「リチャード三世」を観た後なので特に感慨深い読書となりました。
展覧会:「お伽草子‐この国は物語にあふれている」 サントリー美術館 10月13日午前
「お伽草子-この国は物語にあふれている」
読書活動にかかわっているせいか、昔話は好き。元々「縁起物」の話は好きだったのですが、今回のお伽草子物に絵巻は楽しい!!特に動物が主人公のものは、絵がとっても素敵。個人的には「小藤太物語」という雀が主人公の絵巻が良いなと思ったのですが、絵葉書が無くて残念!
絵巻って、話が流れて行き、アニメみたいなんですよね。おまけにお伽の場合内容が「ファンタジー」なので、益々アニメ。庶民の物という事でこれまではあまり大事にされてこなかったのかもしれませんが、是非世界に紹介してほしい日本の財産です。同時に、今の子ども達にも伝えたい物語です。
読書活動にかかわっているせいか、昔話は好き。元々「縁起物」の話は好きだったのですが、今回のお伽草子物に絵巻は楽しい!!特に動物が主人公のものは、絵がとっても素敵。個人的には「小藤太物語」という雀が主人公の絵巻が良いなと思ったのですが、絵葉書が無くて残念!
絵巻って、話が流れて行き、アニメみたいなんですよね。おまけにお伽の場合内容が「ファンタジー」なので、益々アニメ。庶民の物という事でこれまではあまり大事にされてこなかったのかもしれませんが、是非世界に紹介してほしい日本の財産です。同時に、今の子ども達にも伝えたい物語です。
コンサート:「チェロ2だいによるティータイムコンサート」 スタジオ1619 10月13日(土)15:20~
「チェロ2台によるティータイムコンサート」
今回は「舞曲」が中心。ですから、軽い楽しい曲が多かったので、楽しく聴けました。「おたのしみ」での藤娘の二重奏は、チェロという楽器にあっているように思え、興味深かったです。次回は何月頃かしら??
今回は「舞曲」が中心。ですから、軽い楽しい曲が多かったので、楽しく聴けました。「おたのしみ」での藤娘の二重奏は、チェロという楽器にあっているように思え、興味深かったです。次回は何月頃かしら??
2012年10月11日木曜日
舞台「リチャード三世」 新国立劇場中ホール 10月4日(木)13:00~
「リチャード三世」11列48番
先年の「ヘンリー6世」の続き。なかなか面白い演出だと思いました。夢のシーンも綺麗でしたし、最後のヘンリー7世は「カッコイイ」!でも、8月の「子供のための~」でも思いましたが、「リチャードの悪の魅力」となるとどうなんでしょう?結構場当たり的な悪事に思えるし、歌舞伎の「色悪」的魅力も無いし…。その意味ではコメディに見えてくる。まぁ、エリザベス一世(シェイクスピア時代の統治者)のおじい様を賛美する方向に向かう作品なので仕方ないのかしら。
今回印象に残ったのは、女性たち。マーガレット、エリザベス・グレイ、アン、ヨーク夫人。リチャードを巡るこの女性たちは、皆、リチャードを憎んでいる。「愛されない人・リチャード」の悲劇なのでしょうか。中空に現れる木馬に、愛に飢えているリチャードが被るように思います。この点が、今に通じるテーマなのかもしれません。
ところで、夢に出てくる亡霊のエドワード四世のセリフで「リッチモンド」と「リチャード」とが頭の中でぐちゃぐちゃになった…気が…。やっぱり「大河ドラマ」って馴染みがないと観客も理解が難しいですよね。
先年の「ヘンリー6世」の続き。なかなか面白い演出だと思いました。夢のシーンも綺麗でしたし、最後のヘンリー7世は「カッコイイ」!でも、8月の「子供のための~」でも思いましたが、「リチャードの悪の魅力」となるとどうなんでしょう?結構場当たり的な悪事に思えるし、歌舞伎の「色悪」的魅力も無いし…。その意味ではコメディに見えてくる。まぁ、エリザベス一世(シェイクスピア時代の統治者)のおじい様を賛美する方向に向かう作品なので仕方ないのかしら。
今回印象に残ったのは、女性たち。マーガレット、エリザベス・グレイ、アン、ヨーク夫人。リチャードを巡るこの女性たちは、皆、リチャードを憎んでいる。「愛されない人・リチャード」の悲劇なのでしょうか。中空に現れる木馬に、愛に飢えているリチャードが被るように思います。この点が、今に通じるテーマなのかもしれません。
ところで、夢に出てくる亡霊のエドワード四世のセリフで「リッチモンド」と「リチャード」とが頭の中でぐちゃぐちゃになった…気が…。やっぱり「大河ドラマ」って馴染みがないと観客も理解が難しいですよね。
展覧会:「オープンスペース2012」東京オペラシティ4F NTTインター・コミュニケーション・センター 10月4日午前
NTT ICC「オープンスペース2012」
BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」で紹介されていた展覧会。デジタルアートのインスタレーションは、2005年の愛知万博のとき体験しましたが、近年の進化は目を見張ります。ただ、「驚き」は長続きはしないので、じっくり沁み込むような作品となると数は限られます。この中から先に進める作品はいくつあるか?心に長く残る作品はいくつあるか?また、その内容は??
BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」で紹介されていた展覧会。デジタルアートのインスタレーションは、2005年の愛知万博のとき体験しましたが、近年の進化は目を見張ります。ただ、「驚き」は長続きはしないので、じっくり沁み込むような作品となると数は限られます。この中から先に進める作品はいくつあるか?心に長く残る作品はいくつあるか?また、その内容は??
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