『千の扉』柴崎友香
本屋さんの店頭で見て、表紙に惹かれました。図書館の予約をかけたら、思いのほか早く入手。
はっきり言って、主人公には全く感情移入できませんでした。どちらかというと私が苦手とする「ウザイ」と感じてしまうタイプです。最初も中々物語の世界に入り込めず苦労しましたが、途中から結構楽しく読めるようになってきました。
一つには舞台となっている団地が、学生時代、友人がすんでいたところの近くで馴染み深かったことがあります。この小説でも触れられていますが、そこは「伝説」がある場所でしたし、少年探偵団の小林少年が怪人二十面相に押し込められたところだったんじゃ?
私の学生時代には、近代的な綺麗な団地になっていましたけどね。
あと、主人公以外の登場人物が中々興味深いと思いました。淡々と日常を送っている人々の姿が浮かんできます。
関西の友人は、「この作家の作品は苦手」と言っています。経歴をみると「芥川賞作家」とのこと。う~む、物語を物語るというタイプじゃないのかも…です。
予約がたくさん入っていたので、結構焦って読了。
0 件のコメント:
コメントを投稿