2014年5月25日日曜日

舞台:「THE BIG FELAH ビッグ・フェラー」 世田谷パブリック劇場 5月22日(木)14:00~

「THE BIG FELAH ビッグ・フェラー」
ニューヨークを舞台に、IRAの活動家たちの30年を描いた作品。最後「そして誰もいなくなった」になる運命に絡め取られた人々の物語です。
非情でありながら情に深い。いい加減でありながら、最後の線は崩さない。どこか可笑しくありながら、悲しみに満ちている。そして運命は残酷だ…。
7人の役者さんのデコボコ感がとても良いと思いました。誰ひとり「似た人」がいない。それぞれがそれぞれの登場人物として目の前に現れる。それぞれがそれぞれの信念、運命、仕事に真面目に向き合っている様が、強くそして悲しく伝わってきました。「嘘」の無い世界が展開されていくのです。
7人を選んだ演出家に拍手!!


展覧会:「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」 bunkamuraザ・ミュージアム 5月22日(木)昼

「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」
イタリアの絵画コレクションって好きなんです。明るさが有るというか、人間を肯定的に評価するコレクションが多いような気がします。今回の展覧会もそんな作品が多いように思います。チラシにもなった横顔も若い女性も生き生きしています。
ちょっとびっくりはボッティチェッリの絵。アリマタヤのヨセフ、サヴォナローラ入ってない?(笑)。

同時代の作家の作品をコレクション(または作家に依頼して作らせて結果のコレクション)するという個人コレクションというのは、「ある傾向」が必ず感じられるのですが、このペッツォーリコレクションは、それがあまり感じられません。彼の生きた19世紀より古い時代の作品コレクションだらでしょうか?


展覧会:「石の世界と宮澤賢治」 国立科学博物館 5月22日(木)午前

「石の世界と宮澤賢治」
地味な展覧会ですが、賢治ファンンは堪えられないラインナップでしょう、何しろ、作品に登場する鉱石を一堂に見ることができるのですから、尚且つ、登場する作品の文章も紹介されているのです。賢治文学を深く知るにはとても重要な展覧会といえます。多分、今までもこういう研究はたくさんなされていたのでしょうが、一般にこうような形で展示されると嬉しいです。

 国立科学博物館
この本館に入ったのは初めて。東博本館と同じように、この建物も文化財らしいです。吹き抜けのステンドグラスが美しく、お掃除も行き届いていて、 尚且つ校外学習の中学生しかいないという人口密度の低さの為、フロアの休憩椅子に座っているだけで優雅なひとときでした。




舞台:オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ/道化師」 新国立劇場 オペラパレス 5月17日(水)19:00~

学生時代、オペラ好きの方に「一番良いのは何?と聞いたときのお返事が「カヴァレリア・ルスティカーナ」でした。その後、1幕ものなので、「道化師」または「ジャンニ・スキッキ」と組み合わされることが多いと知りました。出来ればヴェリズモものの組み合わせでとと思っていて、今回、初めて観ることができました。


「カヴァレリア・ルスティカーナ」

音楽の構成が素晴らしいです。アリア、コーラス、器楽の組み合わせ、聞き手の感情にピッタリくるまさに名作。有名な間奏曲、オルガンが入って演奏されましたが、これはいつもそうなの?復活祭という宗教的な色彩の濃いバックボーンを活かす演出なのでしょうか?
主役二人の歌声が素晴らしく、聴き惚れました。


「道化師」

 「道化師」は以前TVでカラヤンのものを観て、とても面白いオペラ(芝居として)と思った作品です。登場人物のキャラがそれぞれしっかり立っていて、運命に逆らえない暗さが、劇中劇(コミックデラルテ)の明るさとは反対の方向へ向かう悲劇が強く迫ってきます。

 シチリアのギリシャ時代の廃墟で起こった悲劇という空間、電飾の華やかさ、極彩色の芝居小屋に囲まれた空間で起こる事件の凄惨さ、それらが際立つ装置が美しかったです。




舞台:「テンペスト」 新国立劇場中ホール 5月21日(水)14:00~

「テンペスト」
白井晃さんらしい洗練された演出。アフタートークで「世界でいちばん小さいテンペストを創る」というコンセプトでの演出とのこと。中ホールの奥行きを活かした舞台美術が斬新。段ボールが積み上げ、崩し、物語が進む。台車やクレーン、そしてヘルメットの作業着姿の方々が段ボールを積み替えることで舞台設定が進んでいく。どこかの島の港のありふれた風景とも重なり、日常と非日常が入り混じって見えました。
先年観たコクーンでの「十二夜」(串田和美演出)で感じた「嵐で家族を失ったヴァイオラを慰めるために、村人たちが難破船の前で演じた一夜の夢の舞台なのだ」という感想と同じものを今回の舞台でも感じました。「死ぬ前にプロスペローが見た幸せな未来の夢」かも知れないと。

アフタートークでは色々興味深いお話も聞けて、楽しかったです。




コンサート:「ハイドン・ロンドンセット・ツィクルスⅢ」 しらかわホール 5月17日(土)16:00~

プログラム
「ハイドン・ロンドン・セット・ツィクルスⅢ」
 ハイドン:交響曲第95番ハ短調Hob.Ⅰ-95
ハイドン:トランペット協奏曲変ホ長調Hob.Ⅶe-1
ハイドン:交響曲101番ニ長調Hob.Ⅰ-101『時計』

トランペット協奏曲をいう音楽を聴いたのは初めて!管楽器の中でも一番華やかで張りのある音色のトランペットは、テノール歌手を連想します。伸びやかな音色、豊かな響き、素晴らしいひと時でした




無量寿寺:杜若 5月16日(土)午後

無量寿寺「杜若」風景
三河八橋駅から徒歩5分。在原業平の東下りで有名な「杜若」を見に行きました。大小様々な池があり、ちょうど見ごろの杜若が風に揺れて綺麗でした。ボランティアの方の解説も有り-地元の奥様でとても優雅な雰囲気!-、楽しいひと時でした。
東京の根津美術館ではひっそりと咲いていた燕花子ですが、こちらはゆったり河岸に咲き誇った杜若を連想する明るい群花です。雨が降ればまた違った風情が有ることでしょう。そういう見頃にも出会えることを想って…。

八橋風?

本堂奥の庭
本堂奥の庭正面



展覧会:「レオ・レオニ 絵本の仕事」 刈谷市美術館 5月16日(金)午前

「レオ・レオニ 絵本の仕事」
東京bunkamuraミュージアムでは、すっごい人人でしたが、こちらの会場はゆっくり拝見できました。幹事さんのおかげで、学芸員の方の解説もお聞きすることができて、大変有意義なひとときでした。作品への多彩な手法でのアプローチは、原画を観ることでしか感じ取れないことです。出来上がった絵本も素晴らしいですが、このアプローチを知ることができる展覧会は、とても面白かったです。
東京でもグッズ売り場で足が止まって…大変(!)でしたが、今回も「買わない!」と言いながら、やっぱり手が出てしまう可愛さ!でデザイナーとしてのレオニの才能を認識した時間です(うう)。



2014年5月17日土曜日

映画:「バチカンで逢いましょう」 名演小劇場 5月15日(木)11:55~

「バチカンで逢いましょう」


展覧会:「絵本は子どもたちへの伝言-島多代が収集した絵本のコレクション」 5月13日(火9夕方

「絵本は子どもたちへの伝言」



舞台:「ロンサム・ウエスト」 新国立劇場小ホール 5月13日(火)14:00~


「ロンサム・ウエスト」




展覧会:「燕子花図と藤花図」 5月13日午前



根津美術館


砺波チューリップフェア 5月6日午前






舞台:「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」 穂の国とよはし芸術劇場 5月3日(土)14:00~

「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」
豊橋まで出かけました。作・演出の田尾下哲さんが昨秋演出された「蝶々夫人」がとても面白かったので、興味を魅かれたのです。
まず、会場について
穂の国とよはし劇場 が出来てから初めての来場。こじんまりした作り、駅からのデッキは、紀伊國屋サザンシアターみたいですが、中の作りはさいたま風でしょうか。大ホールでの公演も機会が有れば来てみたいです。名古屋~豊橋の電車の便がもう少し良ければ…とも思いますし、どうして名古屋にこんな「箱」ができないのか???とも強く思う次第です。

芝居は、とても上手に作られた観念的な内容のもの。史実で文学・絵画作品になっている話とのこと。今回は、絵を描いた画家が狂言回しの役回りをになっていました。
美術館でも、1枚の絵から深い物語を感じることが有ります。その感情を掘り下げていくと一つの物語が生まれるのでしょう。



京都南座見学 4月24日(木)

「京都南座見学」
春の京都へ。今回は「南座舞台見学」を入れました。観客席ではなく、舞台の上に乗って、セリや回り舞台も体験しました。
「バックステージツアー 」はさいたま芸術劇場でも参加しましたし、名古屋でもオペラの舞台裏見学に行きました。でも、舞台機構を体験したのは初めて!
関西らしい「トーク」も楽しく、1回は体験することをお勧めします!






コンサート:「バッハ・コレギウム・ジャパンーマタイ受難曲」 愛知県芸術劇場コンサートホール 4月20日(日)15:00~

バッハコレギウムジャパン「マタイ受難曲」
ソリストは皆さん良かったが、特にエヴァンゲリストの方が素晴らしかった!後で、エヴァンゲリストとして最後のステージと知りました。
聖書を読むことで知っている「物語」ではありますが、3時間を超えて人の声で語られると、一層理解に深みが出てくるように思いました。教会堂で聞く機会が有りますように!