2010年6月8日火曜日

告白

本屋さん大賞を取った原作は読んでいないのですが、粗筋は知っていました。
中島監督、松たか子という点に惹かれて観にいったのですが、
エンドロールが終わっても、感想の言葉が出ない。
ため息のみが出ました。

まず、映像が美しい。
時折挟まる雲の流れる夕方の空が美しい。
雨粒が美しい。
スローモーションの人の動きが美しい。
音楽もぴったり嵌る。

そして松たか子の台詞はなんて「リアル」なんだろう。
そして群れとしての中学生の残酷さ、不気味さはなんて「リアル」なんだろう。

誰の中にもある「暗闇」を覗き込むようで、
それが時に残酷に、時に可笑しく、表出することが描かれています。
修哉と母の別れのシーンとその巻き戻しのシーン、
雨の中を歩く森口、
纏まり無くかつ纏まって、無秩序にかつ秩序だって行動する子ども達、
それらを映すカメラワークが素晴らしい。

気持ちが良いとか心が温まるとかいう映画ではありませんが、
一見の価値あり。

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