2010年9月21日火曜日
舞台「イリアス」ル・テアトル銀座9月16日13:00~
「イリアス」ル・テアトル銀座9月16日マチ
内野聖陽主演のホメロスを原作とする「イリアス」。二男がこの手の英雄物語が好きだったので(ゲームのせいだと思いますw)、「イリアス」と「オデュセイア」は、子供たちが小学生のころ、読み聞かせをしました。登場人物の名前が・・・とても大変でした。
「トロイアの女」というギリシャ悲劇は、キャサリン・ヘップバーン主演の映画を、大学時代岩波ホールで見ましたし、「トロイ戦争は起こらないだろう」は四季の舞台を昨年名古屋で観ました。
もともと、ギリシャ神話は好きで、今も何冊か持っています(「イリアス」も)ので、話の筋は知っていました。
あれをどう舞台化するのか・・・?
叙事詩の世界をつくるとこうなるのかと思いました。結構好きな作りです。
ヘクトル役の池内が格好良いです。パトロクロスはできたらもっと「美形」の方が良いのでは?
アキレスとヘクトルの決戦に至るアキレスの会場からの登場、そのあとの殺陣は盛り上がりました。
個人的には、カサンドラの「歌」はいらないと思う。音楽自体は、ギリシャ風で良いと思うので、あの「歌」が歌謡曲のように聞こえてがっかり。新妻さんはあの声の叫びだけでちゃんと気持ちを伝えてくれるので、妙な「なぜ戦うの?」という歌詞はいらない。
大体、古代の人たちは「なぜ戦う?」というような「近代的懐疑」は持っていないと思います。アキレスは戦う本能の象徴なんでから。
それを強く打ち出したいのなら、そういう風に脚本を作るべきだと思う。そうじゃなく、「戦うこと」が主眼となり、そこで宿命的に死んでいくことを叙事的に描くのが「イリアス」なんだと思います。
それゆえ、パトロクロスは重要なんですよね。そのあたりは、結構うまく運んでいると思うので、あまり欲張らず、そこだけ重点的にやれば良いのではないかしら。
5人のコロスの女性たちはみんなとても上手。安心して観ていられるし、邪魔にもならない。
出演者全員、「上手い」です。手練れに舞台作品です。
客席は内野ファンが多かったみたいだと思ったら、彼の誕生日でした。
年齢は・・・若干高めでしょうか?
きちんと「もとの取れる作品」でした。
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