2025年2月19日水曜日
展覧会:「パウル・クレー展 創造をめぐる星座」愛知県美術館 2月18日(火)午前
「パウル・クレー展」
クレーやバウハウス近辺の画家の作品は好き。クレーの踊るような色使い、時に染み渡るような悲しみ、音楽家としても秀でた才能を持った彼の音楽性、それらが見る人の感性を揺さぶるように思います。パウル・クレー・センターから来日している作品を見る機会を与えられたことは、大きな喜びです。
あまりクレ-らしくないですが、人気がある作品らしく、グッズもたくさんありました!
クレー最後の作品。クレーを語るとき、よく引用される作品です。
会場最後にあるアトリエの写真。「無題」があります。
途中あるフランツ・マルクの作品。彼の絵には吸引力がある
プロスフェルトという人の植物写真「トリカブトの芽」。なぜか「殉教者を連想しました。
2025年2月17日月曜日
本:『ミーナの行進』小川洋子(中公文庫)
『ミーナの行進』小川洋子(中公文庫)
小川洋子さんの作品は、どこか御伽噺のような憧憬の雰囲気があります。この作品は、アメリカ『TIME』誌で2024年の必読書100冊に選ばれたとのこと。いわゆる「ベストセラー小説」が持つ「山あり谷あり」「勧善懲悪」「幸福と不幸の連鎖」が訪れそうで訪れず、少しのざわめきの中で物語が進んでいきます。最後に語られる「悲しみ」も、どこか穏やかで不思議な暖かさを感じさせます。その中で「マッチ箱」の持つ意味は何だろうと考えさせられます。マッチと言えば、マッチ売りの少女。でもミーナもトモコも、極貧ではなくどちらかと言えば豊かな生活を送る少女たちで、マッチ売りの少女が窓越しに眺めたお屋敷の中の人々。そこがこの小説の「浮遊感」を感じさせるところでしょうか。とにかく、読み終わると幸福感に包まれるのです。マッチ箱、瓶詰ジュースのフレッシー、図書館、そしてミュンヘンオリンピック…。思い出が未来を生きる力になるのです。
2025年2月8日土曜日
2025年1月30日木曜日
2025年1月22日水曜日
舞台:初春文楽公演 国立文楽劇場 1月21日(火)第2部&第3部 14:15~ 17:30~
初春文楽公演
第2部「仮名手本忠臣蔵」
八段目 道行旅路の嫁入
九段目 雪転がしの段
山科閑居の段
秋から続く「仮名手本忠臣蔵」です。残るは討ち入りですが…これは上演されるのかな?
第3部「本朝二十四孝」
この演目は、歌舞伎で、昔、「十種香の段」「奥庭狐火の段」を観たことあり。 お話自体はファンタジー色の強い演目ですが、私は好きです。今回物語の発端から見ることができました。そして「狐」が現れ湖を渡る力を得るシーンをしっかり拝見。合理的じゃない物語の力を感じることができました。こうじゃなきゃね!
初春らしいロビーの「にらみ鯛」そして舞台上の飾り。劇場に足を運んでこそのめでたさです。
2025年1月17日金曜日
本:『思慮深いうたた寝』小川洋子(河出書房新社)
『思慮深いうたた寝』小川洋子(河出書房新社)
小川洋子の小説は好きです。このエッセイは新聞や色々な雑誌に書かれてものを集めたエッセイ。短い文章の中で語られるのは、「物語の無い世界では生きられない」という思い。そして、物語を介しての人とのつながりです。印象深かったのは「文章を光らせるもの」と題された高校生との交流。瑞々しい感性との交流が透き通っってキラキラ輝くように感じられます。そして「素数は私を裏切らない」は2011年3月号に掲載されたものとのこと。素数の美しさを書いておられますが、今、2011年を振り返ると…と思います。書かれた文章は後々読むと色々なことを読者に考えさせてくれます。これからも、どうか良い作品を生み出してください。お待ちしています。
2025年1月11日土曜日
本:『国宝』上・下 吉田修一(朝日新聞出版)
『国宝』上・下 吉田修一(朝日新聞出版)
新聞連載時に読みました。「執念」という言葉が頭に浮かぶ作品でした。そして「歌舞伎」という芝居の持つ「異様な姿」が印象に残る作品です。「歌舞伎」を扱った物語はお送りますが、どれも「異様な世界」を垣間見るような読後感があります。単なる「役者もの」ではありません。そういう思いを観客に思わせる何かが「歌舞伎」にはあるのでしょう。この作品でも、幕開きから「この世ならぬ美しさ」「この世界のためなら我が身捧げる」という雰囲気が伝わってきます。勿論たの芸術分野でも「修練」とか「人生すべてを懸ける」とかの物語はあるのですが、そういう崇高なモノではない「ナニカ」が歌舞伎の世界を観る者に感じさせる力が「歌舞伎」にはあるようです。とうことで、単行本も一気読みしました。
2025年1月10日金曜日
舞台:「桜の園」シス・カンパニー skyシアターMBS 1月8日(水)12:00~
「桜の園」
チェーホフは好きなので…。このシスカンの舞台は、コロナ禍で中止になったものを配役を変更してリベンジ(?)上演となったもの。ちょっとオシャレになっているかな?と思いましたが、やっぱりチェーホフの登場人物は「色々考えさせて」くれます。ロパーピンが良かったです!
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